鍛錬

14日、上井草グラウンド。天然芝の養生期間中という事もあって、午後4時からサブグラウンドで
FW、BKに分かれてのユニット練習。FW陣は練習時間の全てがスクラム練習、引き上げてきた
佐藤真吾主将は汗を拭います。

「ラインアウトモールは武器になりつつあるのですけど、スクラムの部分で(春は)メイジさんだったり、
どこの大学さんとやっても負けている部分が多かったので…。スクラムは自分達としても武器に
していきたいので、(7月に入って)2週間ずっとスクラムをしています。」

試合のない7月の練習は春シーズンの課題を見つめ直し、また体をもう一度作り直す期間。
この日も午前をウエイトトレーニングに充て、午後はグラウンドでユニット練習、BK陣のハンドリング
スキルの練習でも腕の使い方一つにコーチ陣から細かい指示が飛びます。

「テーマが新しく出来て、アクション、低さ、ディテール。タックルの低さの拘りであったり、細かい
ところを…例えばラックでジャッカルする時のちょっとした手の動きであったり、ハンドリングの時も
(腕を)大きく振らずにパスするとか、スクエアラインをキープするとか意識しています。」

また週半ばにはOBのトップリーガー・布巻峻介選手(現パナソニックワイルドナイツ)も練習に参加、
タックル、パスをする時のフォーム、そしてブレイクダウンにおけるジャッカルの入り方で現役部員に
細部に渡ってアドバイスを送ります。

「ジャッカルの時に相手にあわせて自分の足の向きを変えて、足を刈られないようにするとかそういう
細かい自立(する為の動き)や、相手より空間をどれだけ早く制圧できるかというところで、手を先に
制圧して、股関節を近づけて…という細かい言葉で、言語化して教えていただきました。僕らが密着
とか、体とボールを近づけるくらいの感覚でしか意識していなかったことを言葉で分かりやすく
説明していただいて、気付いた事がたくさんありました。」

夏の期間でもう一つフォーカスしているのがフィットネス。佐藤真吾主将も我慢という言葉を何度も
使って、その重要性を強調します。

「大きい相手に…去年とかでも帝京さんにも善戦することはあったのですけど、最後の方の我慢の
部分で、帝京さんの地力というものを感じていて、最後の20分をどれだけ我慢できるか…そこで、
我慢し続けられるチームになりたいと思っています。」

言葉を続けます。

「フィットネスの一番キツいところで、規律の部分。始まる前にオフサイドしない、線を越えないとか…
そういう意識というのは結構大変で、1、2週間で身につくものではないですし、普段の練習中から
口酸っぱく言って、何ヶ月もかけて作っていくものだと思うので、そこを今頑張ってやっている途中
ですね。」

8月の菅平合宿では大東文化、帝京、東海と強豪校との対外試合を予定、佐藤真吾主将も言葉に
力を込めます。

「セットプレーでしっかり自分たちの展開を作って、ディフェンスの部分ではファーストのプレーヤーが
しっかり倒して、ずっと我慢し続けられるチームに。今年はチームとしても流動的な戦術なので、
全員が動き回るところを見て欲しいと思っています。」

春シーズンはチームを離れていた主力選手も合流し、ここからチーム作りが加速、勝負の夏合宿を前に
上井草で鍛錬の日々が続きます。【鳥越裕貴】



練習を終えた佐藤真吾主将。春の試合を振り返っての課題に「メイジ戦であったり強い相手との
試合で、一発で相手を倒しきれていないです。タックルの低さの部分であったり、しっかりパック
出来ていないところを改善しようとしています。」

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