愚直

24日、夏合宿最終戦・東海大戦。後半4分、ラインアウトからのセットアタックで突進、一度は倒れながれも
素早く体勢を立て直して、独走で勝ち越しトライをあげたのが3年生・FL幸重天選手。

「一次攻撃でのゲインラインの攻防は、二次にも三次にも繋がってきますし、そこで僕が最初にボールを
預けてもらっているので強いプレーをしようと思っています。今日のトライはたまたま…もう一回持っていこうと
したら前が空いたラッキーなトライでした。」

チームは10日間で3戦目という事もあり、メンバーを次々と入替えてスタメン全員がベンチに下がった
後半の後半は防戦一方に。堪え切れずに後半39分、勝ち越しトライを与えて21-28で逆転負けを喫します。

「(帝京戦勝利で)自信にも繋がったのですけど、僕らは毎回毎回100%を出さないと今日の試合みたいに
やられてしまう弱いチーム。慢心にならないよう、変な自信にならなくて良かったと思っています。前半の入り、
最初の20分くらい見てしまって、受けてしまった時間がもったいなかったと思います。」

それでも大東文化大、帝京大、東海大と昨年度大学選手権4強チームとの夏の3番勝負を通じて、十分に戦える
手応えもしっかりと感じます。

「去年からAチームで出させてもらっていますけど今年の方がやれているなという実感は感じてます。チームと
してもモールの部分であったり、アタックをすれば(点を)取れるし、ディフェンスでも粘り強く出来てきて
いるので、そこがやっぱり成長しているかなと思います。」

更に続けます。

「去年に比べると、考えるラグビーをやってきて、それで空いているところを自分たちで攻めようというのが
出来てきているのと、ディフェンスの部分では自分たちのハードワーク、(スローガンである)Movingが
ちゃんと体現できている時はゲインラインの攻防で勝てているので、上手く行っていると思います。」

レギュラーポジションを2年生で掴み、今春はジュニア・ジャパンにも選出されるなど充実の3年生。
ジュニア・ジャパンで活動中、改めて学んだのは試合に臨む準備の大切さ。

「すごい色々準備しますし、細かく確認を取るとか、そういうのはやっぱりワセダでもやらないといけないです。
そういった面では、今日の試合はラインアウトのデリバリのミスだったり、FWとBKの間でどういうことを
するのか…が上手く意志統一できてなかったりして、もったいないミスが多かったです。試合前にしっかり
確認を取っていきたいと思います。」

目標とするプレーヤーに「どこにでもいる…というくらいボールに絡む」(FL幸重天選手)とワセダの
バックローの先輩、金正奎選手と布巻峻介選手の名前をあげます。その布巻選手からはこの夏、直接指導を
受けてジャッカルの働きかけ方などを教わります。

「合宿ではディフェンスの面でまだまだ全然だなと。元々、あまり目立つプレーヤーではないですけど、
もっと愚直にディフェンスに絡んでいきたいです。(ここ最近は)アタックが強みになってきていると
思うのですけど、僕の原点はディフェンスの運動量であったり、タックルの回数。そこでやっぱり他のFLに
負けないくらい働いて、あいつタックルいっているな、体張っているなと思われる選手になりたいです。」

秋本番を前に幸重天選手はディフェンスでの活躍を誓います。【鳥越裕貴】



後半4分、タックルを受けながらも再び立ち上がって独走トライをあげるFL幸重天選手。バックローは
ポジション争い激戦区。「去年はついていくだけだったのですけど、今年はチームの事を考えたり、心に
余裕は出来ています。(チームを)引っ張らないといけないという面もありますけど、それと同時に
やっぱりキャプテン、副キャプテン、(柴田)徹との勝負だと思っています。」

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