委員

22日、練習試合で武蔵大Bと対戦。前後半あわせて11トライをあげての完封勝利、それぞれに見せ場を作ったDチームメンバーを
前半コントロールしたのが4年生SH辺津勘太選手。自陣では落ち着いて精度の高いハイパント、敵陣ではテンポの良い捌きと
緩急を織り交ぜてアタックをリードします。

「テンポのところは最近練習でも意識していたところなので、自陣の時には慌てずに、行ける時には(テンポを)どんどん
上げて…と意識していたのでそこは良かったと思います。」

と笑顔を見せます。攻守にゲインラインの攻防を意識、動き続けて数的優位を作り出すスタイルはトップチームだけではなく、
Dチームでも変わらず。

「動き続けるところは、部として意識しています。(下のチームでも)特に4年生中心になって、試合中でも練習中でも
言うようにしているので意識の浸透は出来ているかなと思います。」

一方で課題はプレーの精度、日々の練習の大切さを改めて感じます。

「練習でやってきた事は出来ていて、技術として純粋に足りていないパススキルとか、その部分でミスが出ています。
良くも悪くも練習通り、上のチームに比べてそこのスキルが…という話はコーチからも言われていますし、自分たちでも
思っています。Dチーム全体としての課題です。」

辺津勘太選手にとってラストイヤーとなる今年度から委員に就任。例年、トップチームの4年生や次期リーダー候補となる
下級生を中心に構成される委員を任せられた経緯を振り返ります。

「キャプテンの(佐藤)真吾の意向として、チーム全体で一つにまとまりたいというのがあって、今までは委員とかに
外勤(寮生以外の部員)の人が入ってなくて、上(のチーム)と下(のチーム)の差というか、そういう部分を感じていた
らしくて…。」

主力選手や推薦枠で入学してきた選手が中心となる寮生に対して、下のチームのメンバーや一般受験組が多い外勤の
リーダーをやって欲しいと佐藤真吾主将から打診を受け、最初は驚いたと話します。

「今までもそういう立ち位置があった訳ではなかったので、特にそういうのを考えてなくて…。外勤をまとめるリーダーシップを
取る人は僕を含めて何人かいたので、何となくそういう事をやっていかなきゃいけないとは思っていたのですけど…。」

新たに設けられた外勤リーダーは委員という明確なポストへと名前を変えて今年度がスタート。主将、主務、委員が集まる
委員会でも求められるのは外勤を代表しての発言、春からの改善点として辺津勘太選手は一つの例をあげます。

「春から通して、外勤の選手に補食を分けるという活動をやっています。今までは寮に入っている人は練習が終わったらすぐ
御飯が食べられたのですけど、外勤はそれが出来なくて…。意識の高い(外勤の)人は自分でコンビニとかでおにぎりを
買って食べて…としていたのですけど、やっぱりチームとして強くなるにはやっていかないといけないなと、寮でおにぎりを
提供してもらうようになりました。ラグビーのスキルで足らない部分は自分には、いっぱいあるのですけど、そういう部分
ではないところからの視点、意見は出来るだけ言うようにしています。」

勿論、外勤の立場からの意見を言うだけでなく、トップチームの考えを下のチームに落としこむ事、トップチームと下のチーム
を繋ぐことも意識しながら行動、辺津勘太選手は言葉に力を込めます。

「上の人達が考えていることを僕が聞いて、それを下のチームに伝えてあげることで、またその差も埋まってくると思います。
(下のチームの)試合も、コーチ陣や主務が入れてくれていて、毎週試合だったり、アタック&ディフェンスだったりがあるので、
練習のモチベーションも上がっています。」

更に続けます。

「委員は見られる立場だと思っているので、そういうところを意識して常に行動しています。外勤もそうなのですけど、寮生
でも下級生、上級生問わずに、誰とでも話すのが大事だと思っていて、良い意味で僕が全体をまず見なければいけないかなと。」

全体を意識しつつも、イチ個人としてアカクロを狙う気持ちは勿論変わらず。

「自分自身としては、委員に選ばれたのも含めてコミュニケーション力だったり、視野の広さは一番評価されているところでも
あるし、強みかなと思っているのでディフェンスの整備もアタックでの捌きも含めてコミュニケーション力を上手くアピール
していきたいと思います。」

フィールドの中ではFWとBKの繋ぎ役となるSH。フィールドの外では上のチームと下のチーム、寮生と外勤を繋ぐ委員としての
立ち回り。佐藤組が一つになる為に辺津勘太選手は大きな役割を担います。【鳥越裕貴】



前半、ラックからボールを捌くSH辺津勘太選手。課題はディフェンス面。「ポイントサイドのFWを巧くハーフが整備しなきゃ
いけないのですけど、そこがやっぱり上のSHに比べて課題かなと。相手もあったので、あまり目立ちはしなかったのですけど、
その部分が今日もうまくは出来なかったです。」

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