闘志

7日、対抗戦・青山学院大戦。アカクロでの対抗戦初スタメンを果たしたのが4年生HO峨家直也選手。
(昨年度11月の対抗戦デビュー戦となった成蹊大戦はセカンドジャージで出場。)

「スクラムをしっかり安定させて、(ラインアウト)スローも100%で…というところを目標にやって
いました。ラインアウトは相手が競ってこなかったのもあり、投げやすさはありました。スクラムも
ヒットで勝てて、前出られて…。前に出るときにちょっとごちゃごちゃした場面もありましたけど、
全体的には上手く組めたかなと思います。」

自身が課題と認識するセットプレーも、前半25分にはゴール前スクラムを押し切ってスクラムトライ
も記録、手応えを掴みます。

「スクラムについては距離感だったり、組んだ後であったり、喋りながら出来たので、スクラムトライを
取れたという結果もあり、良かったかなと思います。」

ワセダと同じアカクロを基調とするジャージの兵庫・報徳学園から指定校推薦でワセダへ。

「小さい頃から(ワセダの)試合を見ていたので憧れはずっとありました。日本一を目指している環境に
あるという事と推薦でチャンスがあるという事で、挑戦してみようと思いました。」

下級生時代からのライバル、同期の宮里侑樹選手、鷲野孝成選手とHOというただ一つのポジションを
争い続けていた最終学年の春季大会、背番号2を背負った中央大戦を最後に戦線離脱、復帰は夏合宿へと
ずれ込みます。

劇的勝利にチームが沸いた夏・菅平での王者・帝京大戦は前日のCチームマッチで出場、「上がることしか
考えてなかった」(HO峨家直也選手)というこの試合で、攻守にビッグプレーを連発、ピッチの外から
見守った佐藤真吾主将も唸ります。

「普段はすごいのんびりしているのですけど(苦笑)、夏合宿が結構すごくて『あれが峨家だな』という
感じでした。攻守に渡って体を張り続けて、タックルを正面で受け返して、アタックでもレッグドライブ
して…とそこは本当に信頼できるところです。」(佐藤真吾主将)

再浮上のキッカケを掴むと、秋に入りBチームでアピールを重ねて、アカクロの背番号2に返り咲きます。

「上のチームに上がってみて、色々考えるところも多くなってきました。HOというポジションはFWや
スクラムのまとめ役なので、自分が引っ張っていかないといけないと考えています。スクラムは常にヨコと
後ろとコミュニケーションを取るというところと、フィールド面は自分がプレーで見せて、チームに勢いを
つけられたらと思います。」

この日途中出場してフィールドプレーで躍動、再三のゲインを見せた宮里侑樹選手、前週のジュニア選手権で
アピールした鷲野孝成選手らとの激しいポジション争いの真っ只中、引くつもりは全くありません。

「(2人とは)それぞれ強みが違うと思うので学ぶ事も多いですけど、やっぱりそこで負けたくもないです。
2番を着て試合に出て日本一になるためにこの部に入ったので、最後に目標を達成して終わりたいです。」

一撃で流れを変えるハードタックル、そして低い姿勢で愚直に前進するプレーを武器に静かに闘志を
燃やします。【鳥越裕貴】



後半、突進するHO峨家直也選手。「求められているのはフィールドの部分だと思うので、一歩前へ、
一歩前へと強いプレーで前に出られるよう激しくやっていきたいです。今日はちょっと甘かったです。」

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