連携

7日、対抗戦・青山学院大戦。4年目にして対抗戦初スタメン、攻守に躍動したのがCTB伊藤大貴選手。
ギャップを突いて再三のラインブレイク、後半11分には自らの仕掛けから独走トライを記録します。

「思い切って挑戦しました。やらないと始まらない…失敗を恐れずに出来た結果、上手くいったのかなと
自分の中では思います。ディフェンスはいつも通りと心がけて、自分の得意な相手との間合い、間隔とかを
詰めていくところも周りと連携取れて、良さが出たと思います。」

春シーズンを通してAチームに定着するも、絶対的エース中野将伍選手、春シーズンから好調を維持する
桑山淳生選手、台頭してきたルーキー長田智希選手の存在もあって夏合宿以降はBチームが主戦場。

それでも試合毎にアピールを続けて迎えた秋シーズン、Bチームで戦うジュニア選手権も伊藤大貴選手に
とっては対戦相手ではなく、Aチーム、そして自分自身との戦いの場と捉えます。

「Bチームでやっている時もずっと…4年生が多くて、その中でも腐る事無く全員が上を目指しています。
Bチームの中でいいパフォーマンスをするのは勿論なのですけど、誰もAチームをあきらめてないですし、
先週(9月29日)の法政戦も、自分の中でアピールしようと意気込んで臨みました。」

週が明けて発表されたメンバー表、Aチームの13番のところに自分の名前を見つけると喜びと責任感が
同時に沸き起こります。

「(下級生時代も)春は結構出させてもらっていたのですけど、秋の舞台でずっと出たいなと思っていて、
やっとチャンスが回ってきた。嬉しいというのが正直な気持ちで、それと同時に13番として求められて
いる事、チームを代表する訳ですから、やらなきゃいけない事を強く感じて練習に臨みました。」

対戦相手となる青山学院大には弟・広晟選手が1年生で在籍。帝京大戦でSOとして一足早く対抗戦デビュー
を果たしていた弟・広晟選手ではあったものの、今回はメンバー入りできず。兄4年生、弟1年生…最初で
最後のチャンスであった兄弟対決は叶わなかったものの青山学院大戦での対抗戦デビューに伊藤選手は
「運命的なものを感じています」と笑います。

弟の見ている前で、攻守に激しく、そしてフィールド全体に響き渡る声で臆する事無くプレー、デビュー戦を
振り返ります。

「やっぱりコミュニケーションの部分…FWとBKを繋ぐ声がけだったり、外と内側…SO岸岡とWTBとの連携の
部分を三井さん(コーチ)やチームから自分に求められているので、常に声をまわりにかけ続けるところを
意識しました。」

起用した指揮官も期待通りと評価します。

「今日は良かったと思います。大貴の100%が出たんじゃないですかね。どんな時でも声を出してくれますし、
プレーのコミュニケーションもさる事ながら、チームを盛り上げる声出しみたいなのが出来るので、本当に
いい4年生の存在かなと思っています。」(相良南海夫監督)

対抗戦も中盤戦に入り、ここから先はビッグゲームを控え、Aチーム生き残りをかけた激しい競争が待って
います。

「今日は自信にもなりましたし、次に繋げられたらと思います。僕の場合はやっぱりコミュニケーション、
周りを動かす声、その部分はどのチームにいてもやることは変わらないと思うので、そういう強みと
攻守に激しいプレーが持ち味なのでそこで勝負して行きたいと思います。」

タレント揃いのBK陣をより機能させる為、伊藤大貴選手の声が今日もグラウンドに響き渡ります。
【鳥越裕貴】



後半11分、独走トライをあげるCTB伊藤大貴選手。佐藤真吾主将もその存在について
「ひたむきな泥臭いプレーが光る男だと思います。(中野)将伍みたいなオフロードとか特別なプレーを
するわけじゃないですけど、常に前を見てコミュニケーション…声を張り続けて、アタックもディフェンスも
信頼できるプレーヤーです。」

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