敗戦

4日、対抗戦の大一番・帝京大戦。キックオフからアタックを仕掛けて敵陣ゴール前まで詰め寄るものの
相手ディフェンスのプレッシャーの前にターンオーバーを喫します。

「80分を振り返ってみると、最初の一本を取りたかった…。」(SO岸岡智樹選手)

司令塔も試合後にポイントとしてあげた最初のチャンスを逃すと、この後はペナルティから自陣深くに
攻め込まれ、5分、12分と連続トライを奪われて先行を許します。

「基本はエリアマネジメントということを考えていました。前半はペナルティで終わるケースが多くて、
我々が一番なってはならない状況を自ら作り出してしまい、そのままスコアに繋がってしまった。」
(相良南海夫監督)

その要因を更に続けます。

「ブレイクダウンのところは前半ちょっとバラバラになっていた。2人目の寄りが遅かったりだとか、
(前に)出る事、出る事を意識しすぎてしまって、横と繋がってダブルタックルというのを意識して
いるのですけど、そこの繋がりが少し切れてしまっていた。前の4試合と比べると”肌合い”の問題もあった
のかなと思います。」(相良南海夫監督)

更には記者会見に並んだ監督、主将が口を揃えて「想定外」と話したスクラムでの劣勢も重なり、
スクラムトライをタテ続けに許すなど、前半は良いところなく0-28で終えます。それでもハーフタイムに
細部を修正して後半に臨むと4分のCTB長田智希選手のトライを皮切りに4トライを記録、意地を見せます。

「もう一回立ち返るところ、ディテールに拘ろうと…それで一個一個のプレーの精度が良くなって、
トライに繋がるところがあった。アタックをすれば、自分たちのやる事をやればトライまで結びつくと
分かりました。」(FL幸重天選手)

前半の28失点を取り返す反発力を見せたものの、後半も17点を追加されて28-45でノーサイドの笛、
スタンドから見詰めた指揮官もピッチ上の選手も言葉を揃えます。

「前半も後半もそうなのですけど、我々がボールを保持した後のプレーの結末というのがペナルティ
だったり、ミスだったり…自分たちから流れを渡してしまうようなプレーの終わり方でもったいなかったな
と思います。」(相良南海夫監督)

「ボールの継続力の差。相手もミスするのですけど、やっぱりしっかり余ったところをトライに繋げて
いました。(ワセダも)ボールを継続したら前に出られるのですけど、それを継続しながらもトライに
結び付けられていないのが今日の前半の反省点、これからの伸びしろかなと思います。」(SO岸岡智樹選手)

「帝京さんのディフェンス、FWまわりのところにフォーカスしてそこが勝負になると思って臨んでいたの
ですけど、結果的に最初の方で少しずつ食い込まれました。自分たちのアタックとして何回もフェーズを
繋ぐ事もあったのですけど、結果的にミスやペナルティで終わって流れを掴むことができなかった。」
(FL佐藤真吾主将)

夏合宿に一度は乗り越えた王者の分厚い壁に阻まれて、今季初黒星で対抗戦の優勝争いから一歩後退、
それでもSH齋藤直人選手は前を向きます。

「次にやるなら大学選手権しかないので。今回は負けてしまったのですけど、勝ってやるよりはリベンジする
気持ちでやれると思います。まず残りの慶應、明治に集中して、また一つ一つ上がっていきたいと思います。」
(SH齋藤直人選手)

荒ぶるを掴み取る為には絶対に倒さなければならない相手、再戦でのリベンジを誓います。【鳥越裕貴】



前半、突進するFL佐藤真吾主将。敗因を振り返り「相手のディフェンスに煽られたところがあって、
FWのセット、BKのセットが相手に比べて後手に回ってしまった。それに加えてFWのフェーズで言うならば、
一人で相手が二人のところに突っ込んでしまったり、他の横にいるプレーヤーと連携を取ってアタック
できなかったところ、低さのところ。大きい相手に対して、細部に拘りきれなくてボールに絡まれたり、
しまったり、ペナルティが重なってしまった。」

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