中心

2日、伝統の早明戦。17-13で迎えた後半14分、19分と勝負所で連続トライ、勝利を大きく手繰り寄せて
マン・オブ・ザ・マッチにも選出される活躍を見せたのがCTB中野将伍選手。

「後半は自分がボールキャリーをして勢いづけようと思っていたので、2トライという形で勢いを
つけられたのは良かったと思います。」

相手ディフェンスとの間合いを考えて深めの立ち位置から走りこんでディフェンスを切り裂きます。

「一つ目は鶴川さん、二つ目は岸岡から直接だったのですけど、ああいう感じでFWを前に立たせて
どちらか分からないオプションの中で、自分がいい形でもらえた。そういう練習はしているので、
練習通りできたかなと思います。鶴川さんはとてもパスが巧いので、最初のトライも鶴川さんが前に
いるのが分かったのでパスを要求して、いい形でもらえました。」

3年目を迎えた今春はサントリーへの”国内留学”を経験。「どういうもらい形をすればランを
行かせるか」…ボールのもらい方を学んだと話し、パスの出し手となる事が多い同級生のSO岸岡智樹
選手もその成長を感じ取ります。

「今まではボールをもらってから動こうとしていたところが(今年は)自分からボールを要求してきて、
目の前がミスマッチだからボールがほしいとかの声が内側の選手としては伝わってきます。自分が
活きるプレーをするためにどうやるかというのを考えてくれているので僕としてはやりやすいです。」
(SO岸岡智樹選手)

更に持ち味の突破力をより際立たせるため、周りを使うプレーにも意識高く取り組み、前半3分には
ゴール前でSH齋藤直人選手からのパスを受けると素早くFB河瀬諒介選手へと繋いで先制トライを
アシストします。

「あの場面はスペースと人数、自分たちのキャラクターを見ました。外側にスペースがあって河瀬だと
勝負できると思ったので、そこは期待通りいいランをしてくれたと思います。自分のボールキャリーが
多いので、その分相手も寄ってくると思いますし、そういう時は味方の選手を巧く使えるように自分が
相手を引き付けてパスだったり、逆にパスして他の選手が行ったところで、自分の持ち味のボール
キャリーが出来たらと思います。」

CTBコンビを組む桑山淳生選手も、引き出しの増えた中野将伍選手のプレーについて話します。

「何をするにもある程度の余裕はありますし、選択肢が色々ある。それに対して僕らがどうリンクするか
僕らが将伍のやりやすいようにしていかないと。」(CTB桑山淳生選手)

11月の早慶戦では前半プレーに迷いが出て力を出し切れなかった反省から、早明戦前日の決意表明の
儀式では全部員を前に「CTBから仕掛けていきます!」と力強く宣言。

「淳生と二人で今日は前半からアグレッシブに上がっていくことが出来ました。後半多少二人の間で
ギャップができることもあったのですけどそこは次への修正点としたいと思いますが、全体的には
良い意識で出来てきているかなと思います。」

有言実行で攻守にアグレッシブに動き続けた80分間、8年ぶりの対抗戦優勝に大きく貢献した12番は
先を見据えます。

「素直に嬉しいですけど帝京さんに一敗しているので、そこはしっかり大学選手権も勝ち続けて
帝京さんに最後は勝ちたいと思います。その為にも常に自分たちの力を100%以上に出し続けること、
やっぱりワセダはディフェンスが強みだと今年は思っているので、そこの強みをCTBからもっと
アグレッシブにいって、チームを引っ張っていけたらと思います。」

タテヨコ自在に使い分けて相手に的を絞らせず、勝負所で決定力を発揮、圧倒的な存在感を
見せ付けた一戦を終え、攻守の中心として大学選手権でも大暴れを誓います。【鳥越裕貴】



後半14分、苦しい時間帯を乗り越えた直後に価値あるトライをあげるCTB中野将伍選手。今季の
チームについて「コーチに言われたからやるんじゃなくて、チーム一丸となって選手主体で自分達から
練習も盛り上げて、自分たちで考えてやっています。皆がどうすればいいかを意見を出し合って
出来ている良い環境だと思います。」

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