仕掛

7日、春シーズン恒例の7人制シリーズ開幕戦のYC&ACセブンス。昨年度の大学選手権メンバーゼロ、アカクロ経験のない
若手中心で臨んだこの日のワセダで、新任の後藤翔太コーチが期待を寄せたのが2年生・河村謙尚選手。

「俊敏性があって、ポテンシャルを感じます。(斎藤)直人と戦って欲しい存在ですね。」(後藤翔太コーチ)

15人制でのポジションはSH。昨年度は斎藤直人選手、貝塚陸選手に次ぐ存在で、BチームそしてCチームが主戦場だった
2年生、今季はアカクロへの挑戦の年となります。

「(斎藤直人選手を)尊敬はしているのですけど、上にあがることを目標にやっています。ランが自分的に得意プレーだと
思っているのでその強みを生かしていきたいと思っています。」(河村謙尚選手)

この日は青山学院大戦でチームファーストトライの起点となる持ち味の仕掛けを見せたものの全体的にはアタック機会が
少なく消化不良の一日に。

「(青山学院大戦のような)ああいうプレーを増やしていきたかったです。ボールをすぐ離してしまったり、ポイントを
作らなければならないところで簡単にボールを落としてしまったりだとかそういうところが反省点です。」

高校時代までのポジションFBから、昨年大学入学と同時にSHへ転向。ラグビー人生で初めてのポジションに1年目は戸惑いが
大きかったと振り返ります。

「一番最初に苦労したのは下からのパスですね、これまで(の動き)だったら走りながらパスするだけだったので…。また、
しっかり動きながら周りを見て判断しなきゃいけないですし、広い視野を持たないといけないので…。」

2年目を迎えてSHのポジションに慣れてきたと同時に、現役時代SHとしてワセダ、神戸製鋼そして日本代表で活躍した
後藤翔太コーチの存在が河村選手に刺激を与えます。

「今はパスの投げ方を基本から教わっています。パスの伸びというかスッと相手の胸元に入っていく感じのパスが投げられる
ようになりましたし、距離もスピードも出るようになってきました。」

SHとして成長を重ねる2年生、指導する後藤翔太コーチも持ち味の仕掛ける意識は大切にして欲しいとエールを送ります。

「サイドに行けばよいってものじゃないですけど…。当たり前ですけどパスしたら(味方の人数が)マイナス1、まずランナー
として脅威を与えることです。」

河村選手も自らの持ち味を再認識した上で言葉に力を込めます。

「アジリティの部分で、練習前のアップでそういうメニューがあったりするのですけど、そういうところから人より早く
動こうと意識しています。今年は自分がAチームで出て、SHからどんどん仕掛けていって優勝に貢献していきたいと
思います。」

ワセダのラグビーに憧れ、「山中亮平さんとかずっと重ねて優勝していてかっこいい」と小学校の頃から目標にしていた
アカクロそして日本一。絶対的存在である斎藤直人主将に加えて、スーパールーキー小西泰聖選手の入学、激戦のポジション
争いにも引くつもりは全くありません。【鳥越裕貴】



神奈川選抜戦で突進する河村謙尚選手。現状の課題について「ウエイトですね。ライバルの選手よりもウエイトが弱いので、
しっかり強くしてフィジカルでも戦えるようにしていきたいです。」

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