2日、関西Aリーグに昇格した摂南大との練習試合。高麗大戦に続いて2戦連続でスタメンHOで出場したのが4年生の
森島大智選手。
「セットプレーのところを自分が率先してリードしていけるようにと。スクラムは新しい事にチャレンジしていた
部分は良かったと思うのですけど、やはり安定していないので春シーズン、これから詰めていこうと思っています。」
佐藤友重新スクラムコーチのもと、両PRとの横との繋がりや後ろからの押しの部分で塊になる事を意識している
今季のスクラムにおいて、その中心となるポジションだけに言葉に力がこもります。
「後ろと前とのコミュニケーションを大切にして、自分も1番、3番とポジションは違うのですけど分かる範囲で
教えて、こう組め…とか言えるようにしています。難しい部分はあるのですけど、成果は出ていると思います。」
昨年度は宮里侑樹選手、峨家直也選手ら最上級生がスタメン、リザーブに名を連ねていたポジション。昨年度の
大学選手権準決勝、メイジとの激闘を終えた秩父宮で、その最上級生から次々と声をかけられます。
「宮里さん、峨家さん、鷲野さん…。引退試合の後に『来年はお前（の番）だから頑張れよ』と言ってくれました。
期待を裏切らないように頑張りたいです。」
2年生の原朋輝選手、小沼宏太選手らが今季から第一列にコンバートされ、HOはポジション争い激戦区。その中で、
「自分がリーダーシップを取ってお前がHOだから良かったといわれるような年にしたい」と4年目ラストイヤーに
にかける森島選手の思いは周囲にも伝わります。
「今日の試合とか練習でもそうですけど、スクラム組む前とかラインアウトの時に必ず声をかけたりしてくれて
います。今までそういう森島を見たことがなかったので助かっています。今年に入ってHOが増えたりして、競争も
激しいですけどその中でもやっぱり森島と4年生の中野幸英に引っ張っていってもらいたいですね。」
（SH齋藤直人主将）
この日はフィールドプレーでも好サポートからチャンスを広げるランで見せ場を作りますが、まだまだ課題が
多いと話します。
「ブレイクダウンの低さであったり、後半に入るにつれてキツくなってきて、セットが遅れたりしたので、そこを
いつでも100%に出来るように…ディフェンスでも見せられるようにしていきたいと思います。去年のMovingの
ところを引き継いで、運動量を増やして、強みであるセットプレーに加えて、フィールドプレーでも自信を持って
得意と言えるようにしたいです。」
静かに闘志を燃やす森島選手にとって目標は、ワセダOBでHOとして大学日本一にも大きく貢献した父・弘光さん。
「尊敬していて、一生の目標といっていいほどです。お父さんの名前にかすまないように頑張っていきたいと
思います。プレーもそうですけど、就職活動中にOB訪問とかすると必ず（父の）名前が出てきます。人間性としても
尊敬できるので見習っていきたいと思います。」
この日も観戦に訪れた父・弘光さんからは試合後、欠かさずメールやLINEでアドバイスが送られます。父の背中を
追いかけて親子でアカクロ2番、大学日本一達成を目指します。【鳥越裕貴】
前半、突進するHO森島大智選手。親同士の繋がりからプロ野球・日本ハムの清宮幸太郎選手とは旧知の間柄。
「試合とか見に来た時に会ったら、『おお！ダイチー！』『おお！コータロー！』みたいな（笑）。お互い
頑張りたいですね。」