闘志

12日、春季大会開幕戦・東海大戦。敵地グラウンドで前半10分までに2トライをあげて序盤のチームを勢い付けたのが4年生の
WTB加藤皓己選手。

「最初のトライは外側にスペースがある状態でいいパスがもらえたので責任を持って取りきるだけだなと思いました。二つ目も
同じような形だったので味方にありがとうという感じです。相手が外側を余られて内側から来るところだったので、内に切れば
相手も振り切れると思っていました。」

左サイドでパスを受けてカットイン、相手2人をかわして奪った2トライを振り返ります。前半7分にトライを奪われた直後の
リスタートではキックオフボールをキャッチした相手に猛タックル、NO.8下川甲嗣選手の力を借りて相手をタッチに押し出します。

「自分の強みはタックルにあると思うので、そこをアピールしたいです。試合の入りのギアを上げていこうと、自分の最初の
タックルがチームの流れに影響すると思っていましたし、最終学年である自分がチームの流れを率先して作っていこうと気合も
入っていました。」

と攻守にチームを勢いづけます。函館ラ・サール高校からWTBで入部した加藤皓己選手、2年生時にSOに転向してアカクロも経験、
最終学年の今シーズンは4月の高麗大戦から3戦連続で11番で出場します。

「ユーティリティBKはちょっと何人か欲しいなというところはあります。加藤に限らずですが、我々もどうタレントを発掘、作って
いくか…。加藤の場合は10番とアウトサイドをカバーできますし、今日はディフェンスが良かったですね。」(相良南海夫監督)

今シーズンは自国開催のW杯イヤーという事もあり、変則的なスケジュールに。秋、冬シーズンに待ち構える連戦に備えて2チーム分
作りたいという指揮官は現時点でポジションに固執しない方針、加藤選手も前向きに捉えます。

「本当はWTBをやりたいですけど、チームのニーズ、方針によってはSOも全然やっていきたいと思っていますし、今はWTBで
起用してもらっているので、ブランクはありますけど、思い出しながらチームにフィットしていけたらと思います。」

久しぶりのWTBでの出場も、逆に複数ポジションをこなしているからこその強みを話します。

「1年生の頃はラグビーを理解していなかったというのもあるのですけど、SOをやってゲーム理解も深まりました。外側から
どういったコールがあると、内側の選手が楽になるのかというのはやっぱり去年一年間で学んだところなので、外側から内側に的確に
選択肢が広がるようなコールを出してあげて、内側にも結果的に外の自分にもやりやすくなるようにしたいです。どういうコールが
必要なのか、今は分かっています。」

この日の2トライも外側からボールを呼び込んで奪ったもの、SO経験を生かしてバックスリーのポジション争いにも参戦します。

「自分の強みはSOを経験しているからこそ内側の気持ちがわかるところと、タックルにあると思うのでそこを生かしてU20だったり
(年代別)代表級の選手が自分のポジションに居るのですけど、それに食い下がって越していけるように頑張りたいと思っています。」

バックスリーでは古賀由教選手、長田智希選手、河瀬諒介選手ら才能溢れる下級生と、SOでは同級生の岸岡智樹選手とのポジション
争いに闘志を燃やします。

「体を張ったりだとか、小さいからといって絶対言い訳しないようなところだったり、特に気持ちの面というのは4年生でやっていく
上では大事かなと思っています。」

公式ホームページにある「目標とする選手」の欄に野口祐樹選手と記載。2017年度シーズンにラストイヤー、小柄な体ながら
タックルを武器にBKのポジションを取った先輩に自らの姿を重ねます。【鳥越裕貴】



前半1分、相手をかわして先制トライをあげるWTB加藤皓己選手。函館ラ・サール高校出身、今年同校からは新たに3名入部。
「今は5人も選手としてやっているので、ラ・サール勢もしっかり存在感を示していきたいなと思います。大和さん
(小柴前主務。函館ラ・サールOB)はスタッフとしてラグビーをやりたくてもやれずにそれでも主務として徹してくれた
ので、そのバトンを自分が繋ぐという役割をしっかりして、後輩に背中で示していきたいです。」

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