洗礼

8日、新人早明戦。前半はWTB今駒有喜選手、CTB松下怜央選手の連続トライで僅差の試合展開に持ち込むものの
後半に地力の違いを見せ付けられて4連続トライで突き放されて敗戦、ゲームキャプテンを務めたNO.8相良昌彦選手が
振り返ります。

「相手のボールを持つ時間が長くなり、一次、二次(攻撃)で大きくブレイクされることが多くなって、そこで
いくら早く戻ろうとも、戻ったところでFWが密集で突っ込んできたところでオフサイドになったり…、規律の部分も
悪くなってしまったと思います。自分たちの力不足だったと思います。」

それぞれに体作りや上級生に混じって練習を行う日常から、新人戦に備えて1年生だけで過ごす時間に練習が変わり、
週頭の練習は「一人一人が受身、他人任せになってしまって…」(NO.8相良昌彦選手)。誰かが声を出しても反応も
少なく、もの静かに進む練習にコーチ陣から連日カミナリが落とされます。

「一人一人が何でもいいから声をかけよう、一人一人が主体的にやろうと。みんなが変われて昨日の練習では空気が
良くなったというか一体感が出て今日のアップも良くて、(試合の)入りも良かったと思います。気持ちも
入っていました。」

前半32分には敵陣ゴール前ペナルティでメイジを相手に強気にスクラムを選択、そこからアタックを継続してトライを
取り切って10-12と詰め寄るなど見せ場を作ります。後半もワンサイドゲームになりかけながらも、後半24分、36分と
連続トライを返すなど最後まで戦う姿勢も持ち続けます。

それでも、後半に感じた地力の差。NO.8相良昌彦選手はライバル・メイジの凄さを口にしつつも、今後の巻き返しを
誓います。

「最後のショートサイドのゴール5メートル手前の粘りとか、あと自陣ゴール前からもアグレッシブに攻めてくるところ
とか、前に出ようというマインドがうちとは違ったと思いますし、メンタリティの部分でもうちが負けていた。また
明治は巧くて、一対一とかでずらされてしまって、そこで大きくゲインをされてしまいました。これから次、秋に
メイジとやる時までに一人一人が成長して、強くなりたいです。」

慶應、明治という永遠のライバルとの初顔合わせを終え、NO.8相良昌彦選手が「新人練の時よりは一体感が増した」
と話せば、この日は欠場したSO吉村紘選手も「すごいヨコの繋がりは強いと思います」と入部当初に比べて、同期の
絆を実感し始めます。

翌日9日には大分での早明戦で、SO吉村紘選手がアカクロデビュー1年生一番乗りを果たし、同期に刺激を与えます。

「(この段階でのアカクロは)純粋に凄いなと思いますし、一緒にプレーしていても他の選手とは違うなという
感じがあります。早く彼に追いつけるように頑張りたいと思いますし、自分はいまディフェンスが足りていないので
練習で強化してアピールしていきたいと思います。」(NO.8相良昌彦選手)

春先は体作りに専念していた1年生もこの新人早慶明シリーズから実戦デビュー。昨年度の日本一チーム・ライバル
メイジに洗礼を受けたものの越えていなければならないターゲットはより明確に。1年生同士、時に仲間として、
時にライバルとしてアカクロ、日本一を目指す戦いが本格的に始まりました。【鳥越裕貴】



ゲームキャプテンとしてチームを牽引したNO.8相良昌彦選手。キャプテンとしての役回りを振り返って
「一人一人がバラバラになってしまって、全然うまくまとめられなかったです…。トライをとられた後のハドルも
うまく組めなかったことがあって反省です。」

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