期待

31日、菅平での対抗戦開幕。背番号6で対抗戦デビューを飾ったのが2年生LO/FL大崎哲徳選手。
ルーキーイヤーの昨年度はBチームが主戦場、2年生となり春シーズンからAチームでの出場を続けて
この日を迎えます。

「春からずっと試合に出させてもらっていましたが、対抗戦でアカクロを着るというのは特別な
思いもあって、いつもより少し緊張した部分はありました。」

自身で試合を振り返り、「ボールキャリーのところは何個か前に出るところがあった」と良かった点を
あげつつも、続けて反省の言葉が次々と。

「FLの外側での(ボールの)もらい方とか、BKとのコミュニケーションの部分でミスしたところとか、
そういうところも課題を感じますし、後半からLOに入ったのですけどスクラムも前半に比べて押せなく
なりました。それはフロントだけの責任ではなくて後ろの押しもあると思うので、そういうところも
課題が残ったかなと…。あと80分間、最後まで走り抜くところでまだまだフィットネスが足りないとも
感じました…。」

本人は首を傾げるものの起用した相良南海夫監督はデビュー戦を「合格点」と評価します。

「怖がらずに体を張れるところ。最近のワセダにも泥臭いプレーヤーはいましたけど、体(のサイズ)も
あってしっかりガツガツ行けるのでそこがいいところかなと思います。80分間、同じ強度で同じレベルで
やり続けたと思うので、合格点。ムラなくやってくれたので良かったと思います。」

国学院久我山高校ではCTBとしてプレー、ラグビースクール時代からBK一筋の大崎選手の転機は1年生の春。
当時の大峯功三コーチがFWへのコンバートを進言、指揮官もその時の事を振り返ります。

「(大崎が)入ってきた瞬間に大峯(前コーチ)が『お前はロックだ』と…。そこからのスタートです。
大峯に感謝ですね(笑)。」(相良南海夫監督)

新人練習が終わり、気付くと「大峯さんにハイボールキャッチの練習をさせられていた」(大崎哲徳選手)。
最初は抵抗したというものの大峯功三コーチに出場チャンスが増えるからと説得を受けてコンバートを
受け入れます。スクラムやモールなど練習の強度もBK時代から一変、ラグビーがつまらなく感じることも
あったと話しますが、経験を重ねるうちにブレイクダウンやセットプレーで勝った時の喜びを感じていく
ようになります。

「試合に出させてもらっているので、自分の持ち味を見抜いてくれたというか今となってはその選択
(コンバート)が良かったかなと思います。ブレイクダウンへの寄りが早いということはコーチに評価して
もらっているので、絶対セカンドマンレースのところで負けないようにしたいです。」

対抗戦開幕戦はFLで先発出場、後半途中からLOに回ります。指揮官はその意図を話します。

「選手層の問題とかも含めて彼にはもうバックファイブすべてやってもらいたい。単純にLOだ、FLだと
決めずに下級生ですし、色んなところを経験させたいです。」

大崎選手自身もその起用を意気に感じて、答えます。

「正直両方やるのはしんどいのですけど、色々な選手がいる中で80分間(LOでもFLでも)どっちでも
使ってもらえるというのはありがたいこと、責任を感じています。FLもLOもどっちもカバーできる選手に
なりたいと思っていますし、どっちも足りない部分が多いので、伸ばしていきたいです。」

バックファイブは4年生FL幸重天副将、3年生LO下川甲嗣選手、NO.8丸尾崇真選手ら昨年度の大学選手権
経験者多数のポジション争い激戦区、自らの差別化ポイントを話します。

「バックローの中では体が大きいだと思うのでブレイクダウンで体を張るところと外側でのボール
キャリー、BK相手にしっかりゲインを切っていくというところをやっていきたいと思います。もっと
BK陣とのコミュケーションを取って、持ち味であるボールキャリーを増やしていくために、BKから
どういう貰い方をしたいかを要求していきたいです。」

バックファイブ期待の若手成長株。ブレイクダウンに加えて元BKだった特徴を生かしてポジション定着を
誓います。【鳥越裕貴】



後半、突進するLO/FL大崎哲徳選手。大きくて動けるプレーヤーに。「体重は98キロちょっとまで
増えたのですけど、この合宿で97キロくらいまで落ちてしまいました。体重を増やしつつ、
体脂肪はキープか落としていきたいです。」

inserted by FC2 system