反省

23日、強い雨風が吹き付ける中で行われた伝統の早慶戦。2トライをあげてマン・オブ・ザ・マッチに選ばれたのが
WTB古賀由教選手。メダルを胸にマイクを渡されてのスピーチの最後に「反省」という言葉を使い、更にアフターマッチ
ファンクションを終えても笑顔は無く、試合を振り返ります。

「選んでくれた方には失礼かもしれないのですけど、自分が選ばれた事は…あんまりよく分からないです。外から
見ていたらトライしたからかもしれないですけど、中にいたら…今日はチームにすごい迷惑をかけたかなと思います。」

2トライを取った後、更にCTB長田智希選手が抜け出て、送られたラストパスを捕球できなかった場面を思い返し、

「あそこで7点(取れず)。慶応の1トライ目、最後タックルミスしたので7点。僕がダイレクト(タッチ)のボールを
取っちゃって、そこから攻められてペナルティを取られて(PGで)3点。僕のせいでマイナス17点…10点取ったのですけど、
むしろマイナスの方が大きかったです。」

それでも序盤の2トライは見事な個人技で奪い取ったトライ。帝京大戦では自身のトライを「ただ走ってボールを置いただけ」
と振り返ったものの、この日の2トライは持ち味の決定力の高さを見せ付けたもの。まず前半3分、先制トライはディフェンス
ラインの裏に蹴り込んだボールを他を圧倒するスピードで抜け出し、インゴールで自ら抑えます。

「相手のWTBが上がってきたので、攻めるところは裏しかないかなと…。左足のキックだったのですけど(上手くいって)
ホッとしましたし、自分自身驚きました。」

続く16分はスクラムからの一次攻撃。左サイドでボールを受けると一旦内に行くと見せかけて、相手ディフェンスの足を止め、
一気の外勝負でタッチラインとの間の狭いスペースに飛び込みます。

「内に行こうかなと思ったのですけど外国人選手が怖くなって外に逃げました(笑)。」

といたずらっぽく笑いながらも瞬時の判断で選んだコース取りに「あれはよかったかなと思います」。前半16分までの
2トライで勝利に貢献しながらも、後半27分に梅津友喜選手との交替で退くまでの時間帯に最後は唇を噛みます。

「きょうは取り返すことができなかったです。1回落ちたので、ここからまた上がれるように頑張りたいです。明治は特に
ポテンシャルの部分で飛び抜けている選手がたくさんいるので、自分はワンプレー、ワンプレー、責任のあるプレーをしたいと
思います。」

笑顔無きマン・オブ・ザ・マッチ受賞。全勝対決となる早明戦での挽回に静かに闘志を燃やします。【鳥越裕貴】



前半16分、タックルを受けながらも左隅に飛び込むWTB古賀由教選手。「セットプレーからだったので、練習していた通りの
プレーができたかなとは思います。」

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