出陣

30日、早明戦前日練習。11時から約1時間の全体練習を終えた後、斎藤直人主将は更に30分、プレースキックやパスの感触を
確かめる個人練習。グラウンドを最後に引き上げてきた主将は明治戦に向けて短い言葉に決意を込めます。

「去年の最後負けている相手。自分たちの実力に加えて、去年の悔しさだとか、去年の4年生の気持ちというのを乗せて
戦いたいと思います。」

佐藤真吾前主将ら去年の4年生からは試合毎にLINEなどで激励や労いのメッセージが届き、齋藤直人主将は励みになると笑顔を
見せます。

「特に(貝塚)陸さんとかは優しいことばかり言ってくれるので、試合後パフォーマンスが悪かった時は和まされます。」

グラウンドの中ではこの日もBチームが仮想メイジとなってラインアウトを念入りに確認、タックルダミーにメイジの
ジャージを被せた恒例の儀式では試合に出られない4年生がダミーを支え、出場選手にエールを送ります。

「毎試合毎試合、その試合に対してメンバーだけではなくて、スタッフは勿論、出られないメンバーが相手の分析を例年以上に
細かくやってくれたりだとか、(学生)レフリー陣もレフリーの分析してくれたりだとか、いろんなメンバーが携わって
くれています。そういったメンバーのためにも勝ちたいなと。毎年思っていましたけど、例年以上に強く思っています。」

支えてもらっている分、主将も試合に出られないメンバーの思いを大切にしたいと続けます。

「わからないところもあります。ただ分かろうとし続けることが大事だと思っているので、それをずっと継続しながら。
あと、今試合に出ているメンバーの中にも下のチームから上がってきたメンバーが少なくないので、困った時には相談
しています。」

自身が1年生時からAチームで試合に出続けている分、分からない部分を下のチームからあがってきた選手や寮生以外の
代表であり委員を務める4年生・松本悠汰選手と委員会などで会話を重ねながら、確認します。

上井草グラウンドの入口に掲げられている「緊張」の文字に加えて、今週は部室の入口横に「明治」の文字。齋藤直人
主将は相手への敬意を表します。

「メイジは試合を見ていても一つ一つのブレイクダウンの質、細かさ、精度は去年以上になっているのかなと思います。」

強大な相手に対してワセダは試合に出られないメンバーも含めてワンチームで戦い抜くことを部員全員の円陣の中で
最終確認。練習前には全部員、スタッフの前で恒例の決意表明を行い、23人がそれぞれの対メイジに懸ける思いを言葉に。
25年ぶりの全勝対決、全ての儀式を終えて、出陣の準備は整いました。【鳥越裕貴】



早明戦前日練習、恒例のタックルの儀式。試合に出られない4年生がダミーを支え、全部員が見守る中で出場選手が次々と
紫紺のジャージに突き刺さる。

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