■ 2/6 早稲田大 43-66 NTTドコモ @秩父宮ラグビー場
最終決戦の舞台、日本選手権が開幕。トップチャレンジを制したNTTドコモと対戦したワセダはキックオフボールをキャッチすると自陣から強気に仕掛け、決意を感じさせる試合の入りを見せる。先制PGを許した直後の5分、右ラインアウトモールから左へ右へボールを動かすとCTB村田大志が裏に抜け出ながらNo.8有田隆平に絶妙のパス、有田がそのまま右中間に飛び込み逆転に成功する。ドコモの接点の強さにディフェンスが後手後手に回る苦しい展開でトライを重ねられるも、ワセダも速いテンポのアタックで応戦。前半15分、ラックから逆目に攻めHO伊藤平一郎の突進でゴール前に迫るとSO山中亮平がディフェンスの間を割って入りトライ。31分にはSO山中亮平のリバースパスをタイミング良く走り込んだWTB中濱寛造が受けて突破、追走してくる相手を得意のハンドオフで突き放して独走トライと取られてはすぐに取り返し、シーソーゲームに。しかし学生相手では経験し得ない腕力の強さで度々ボールをもぎ取られてターンオーバーが目立ち始めると33分、37分と連続トライを献上、19-31と突き放されて前半を折り返す。後半に入るとスピードで上回るワセダが猛追撃、13分ラインアウトからのクイックスローで相手の意表を突くとLO岩井哲史が持ち前の脚力で走り切ってトライ。17分、CTB坂井克行のブレイクからCTB村田大志へ繋いで左サイドを敵陣深く攻め入るとSO山中亮平が右に大きく拓けたスペースへキックパス、途中出場のWTB原田季郎がこれを拾ってトライ。24分、右ラインアウトから繋いでCTB村田大志が抜け出たところをサポートしたFB井口剛志がトライ…と3連続トライで43-45と迫ると秩父宮の盛り上がりは最高潮。一気に逆転…といきたいところだったが直後の26分、ドコモFWの圧力に再び屈して逆に点差を広げられると30分、35分と畳み掛けられて万事休す。66失点が重く響いての初戦敗退も、果敢に攻め続けての見所満載の7トライに…ゴールデンエイジとして下級生時代からワセダを支えた4年生に…秩父宮に詰め掛けたファンから温かな拍手が送られた。
■ 1/9 早稲田大 12-17 帝京大 @国立競技場
大学選手権決勝、開始から帝京の力強い前進に食い込まれジリジリと自陣へと下げられる。強力FWに意識が行ったところで展開…と巧みな帝京のアタックにディフェンスの的を絞りきれないまま6分に先制トライを許すと12分、18分とペナルティゴールを重ねられて0-11とリードを広げられる。ワセダの反撃はFB井口剛志のカウンターから(この日もキレ味鋭いステップワークでゲイン連発!)。一気の前進でこの日初めてディフェンスを崩すと、ペナルティを挟んでSO山中亮平とのクロスで再びFB井口剛志が抜け出してポスト左にトライ、反撃に転じる。更に33分自陣からCTB坂井克行がビッグゲイン、ロスタイムにもFB井口剛志がビッグゲインとチャンスを作ったもののここは生かしきれず結局7-11で前半を折り返す。後半に入ると劣勢だったブレイクダウンに加えて、スクラム、ラインアウトが崩壊…特にスクラムは再三ヘッドアップの反則を取られて攻撃の起点を失う。11分、20分と帝京にペナルティゴールを許して7-17、帝京の徹底した密集近くのボールキープに成すすべなく時間だけが奪われていく。後半36分にペナルティから仕掛けてSO山中亮平-WTB中濱寛造のホットラインから中濱が個人技で抜け出してトライ、12-17に詰め寄るものの残された時間はあまりにも少なく…。自陣から必死に繋いで打開を図るものの帝京の分厚いディフェンスの前に自陣ゴール前を脱出できず、逆に最後はこの試合を象徴するかのようなブレイクダウンで圧力を受けてターンオーバーで万事休す。2年連続で帝京の前に屈して、”荒ぶる”にあと一歩届かず、有田組の挑戦が終わった。
■  1/8 試合前練習 @早大・上井草G 【写真館】
青空広がる上井草グラウンド、試合前練習は13:30〜行われました。まず、グラウンド中央に全部員が集まり、出場する22人が決意表明。「有田組のラグビーが間違ってない事を証明する!」「絶対勝ってきます!」…22人がそれぞれの言葉で自分の思いを伝えた後は、全員で部歌「北風」斉唱し、練習が始まります。メイングラウンドで22人が体をほぐしている間、サブグラウンドではBチーム以下のメンバーがヘッドスピードを開始、Bチームを牽引してきた井村達朗選手が「ここが(オレ達にとっての)国立よ!」とBチーム以下の全部員に出し切るよう号令をかけると4人1組になり辻監督が蹴りだすボールを追いかけ、繋ぎ、トライ…延々と繰り返します。Bチーム以下の部員が全てを出しきった後はタッチライン際に一列に並び、出場選手の最後のあわせを見守ります。出場選手は状況毎の動きを最終確認、榎本光祐選手の決意のこもったダイビングトライが印象的でした。全体練習の最後は恒例のタックルの儀式、22人が1番から順に真紅の帝京ジャージを着せたダミーに刺さり、約40分間で締めました。その後FW、BKに分かれてユニットの最終調整。FW陣はスクラム、ラインアウト、ブレイクダウンの攻防…明日のキーとなりそうな局面を一つ一つ確認していました。過度な緊張もなく、時折笑顔もこぼれるなど自然体の有田組、”荒ぶる”為の準備は全て整いました。
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試合前恒例のタックルの儀式。帝京のジャージを着せたダミーに刺さる田邊秀樹

■ 1/2 早稲田大 74-10 明治大 @国立競技場
正月の早明戦、開始からメイジの猛攻を耐える形となるものの再三のビッグヒットで相手の攻撃を寸断する。迎えた17分、ペナルティからSH榎本光祐が素早くリスタート→CTB村田大志が裏に抜け出て片手バックハンドでラストパス→WTB中濱寛造がタッチライン際を走り切って左隅に飛び込み先制する。16分の正面PGを外した直後だっただけに価値ある先制トライで勢いづくと26分、キックカウンターを起点にSO山中亮平-FB井口剛志のホットラインでミスマッチを攻略、そのまま抜け出たFB井口剛志が走り切って10-0とリードを奪う。31分に相手の得意とするラインアウトモールからトライを献上(認定トライ)するも、直後の34分、再びカウンターからラックを重ねて絶好調のWTB中濱寛造がゲイン、PR垣永真之介→LO岩井哲史と繋いでノーホイッスルトライ、試合の主導権は渡さないまま前半を15-10で折り返す。勝負の後半は入りから畳み掛ける。1分、この日冴えたSO山中亮平のハイパントからFL山下昂大が好捕、大きく左に振ってゲインするとペナルティを挟んで最後はFB井口剛志が裏に抜け出ながら絶妙のラストパス、WTB中隆彰が走り切って先手を奪う。7分、キックカウンターからCTB坂井克行が素晴らしいスピードでディフェンスを切り裂き独走トライ。10分、ターンオーバーを起点にSO山中亮平のリターンパスにFB井口剛志が反応して鮮やかにブレイク、サポートについたLO岩井哲史が追いすがるディフェンスを振り切ってトライ、36-10と一気に点差を広げる。この後も相手の主力が次々と負傷退場し、本職でない選手がBKラインに居並ぶスキを見逃さずに12分、18分、22分、27分、31分、33分と怒涛のトライラッシュ。ディフェンスでもNo.8有田隆平主将を中心によく前に出て相手にプレッシャーを与え続けて後半は完封、終わってみれば74-10の大差でライバル・メイジを圧倒、2年ぶりの”荒ぶる”へあと一つ。
■ 12/26 早稲田大 62-12 関西学院大 @瑞穂ラグビー場
大学選手権2回戦、名古屋・瑞穂で関西学院と対戦したワセダは12分、中央スクラムから一次攻撃でCTB村田大志が抜け出し、そのまま独走トライをあげて先制する。18分に同点とされるものの27分、ペナルティ→ハリー、ペナルティ→ハリーと攻め続けて最後はFB井口剛志がトライ(魅惑のステップワーク!)、勝ち越しに成功する。更に33分、右ラインアウトからBKを順にまわしてWTB中濱寛造が左サイドをゲイン、蹴りこんだボールを自ら競り合いを制してインゴールで抑えてトライ、38分にもカウンターアタック→CTB村田大志が抜け→WTB中濱寛造で仕留め…と連続トライして24-7とリードして前半を折り返す。後半に入って立ち上がりにトライを奪われるものの6分、カウンターからラックを連取して最後は狭いスペースで相手をひきつけたSO山中亮平のラストパスをWTB中濱寛造が受けて中央突破、トライをあげると19分にも相手ノックオンから切り返してWTB中濱寛造がハンドオフ一閃で独走トライ(WTB中濱寛造は圧倒的存在感で一人で4トライの大活躍!)。更にスクラムが圧倒し始めた後半は相手スクラムにプレッシャーをかけて34分、37分とトライを奪うなど終盤に4トライを追加して62-12で快勝。しかし、奪われた2本のトライはいずれも自陣ペナルティ→ラインアウトモールの形からで今後の大型FW擁する明治、帝京、東海との対戦を前に課題も残した。
■  12/25 早稲田大B 26-36 慶應義塾大B @早大・上井草G【写真館】
早稲田大C 29-43 慶應義塾大C【写真館】
今年度のJr選手権を制したライバル慶應義塾を上井草に迎えてのBチームマッチ。11/23同様に自陣深くからでも仕掛けてくる相手をキックオフから出足を封じて迎えた7分、SH熊谷和樹の好プレッシャーから得たマイボールスクラムを起点にSO吉井耕平-FB原田季郎のコンビで崩して先制する。試合は取って取られての展開となりながらも先手は常にワセダ。22分、ハイパントのこぼれ球を拾ったCTB内山竜輔がゲイン、右サイドで起点を作ると左に大きく開けたスペースにSO吉井耕平がキックパス(絶妙!)、落ち着いてボールをキャッチしたNo.8近藤統靖がインゴールに飛び込むと、36分自陣カウンターから左タッチライン際をCTB宮澤正利がゲイン、SO吉井耕平のキックなどで一度右サイドを突いてから再び左へ、SO吉井耕平のロングパスで相手を振り回して最後はFL牛房佑輔が左隅へダイブ、前半を19-10とリードして折り返す。勝負の後半、立ち上がりは最悪の展開に…。1分、ペナルティから繋がれてトライを献上すると、ファーストタックルが決まらずズルズルと後退…、更にはスクラムも安定せず、7分、11分とタテ続けにトライを献上、19-29と一気に逆転を許す。キックオフがダイレクトとなり、更にはペナルティで速攻を仕掛けようとしたところでノックオン…と流れは慶応に傾く一方。ワセダも28分、ペナルティから攻め続けてLO芦谷勇帆がラックサイドを飛び込んで26-29と一度は射程圏内に慶応を置くものの38分、逆転を目指したアタックを逆にターンオーバーされ、そのまま切り返されてダメ押しのトライ…。慶応の鋭い出足の前に後半は1トライと崩しきれず(20分過ぎの時間帯に取り切れなかった事が痛く…)逆転負けを喫した。

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早慶BCマッチは慶應の激しいディフェンスに苦しめられた…。写真は突進するCTB宮澤正利

■ 12/19 早稲田大 94-7 大阪体育大 @秩父宮ラグビー場
大学選手権1回戦、関西リーグ4位の大体大と対戦したワセダは開始57秒、CTB村田大志にパスが渡ったところを煽られていきなりペナルティを犯す。続くラインアウトアタックから接点で食い込まれて徐々に後退すると、3分大体大に混戦を潜り込まれて先制トライを与える。試合の入りを制されたワセダであったが、自力の差は明らか。直後の6分、クイックスローからグラウンド横幅いっぱいに使ってCTB坂井克行が右隅にトライ、更に9分左ラインアウトモールからFL中村拓樹が抜け出して左隅にトライ、逆転に成功する。この後もペナルティからハリー、スクラムトライ、ターンオーバーから逆襲と自在のアタックで前半だけで4トライを追加、38-7で折り返す。後半に入っても5分、FB井口剛志が自陣ゴール前から豪快に切り返して起点を作り、CTB村田大志がチャンスを広げ、最後はWTB中隆彰が仕留めて先手を奪う。更に9分、11分、16分、18分、23分、25分、27分、34分とコンスタントにトライを追加、両CTB坂井克行、村田大志に加えてFL山下昂大、WTB中濱寛造らが面白いようにゲインを切ってチャンスを作り出す。途中、SH西橋勇人が負傷退場し田邊秀樹が急遽SHを努める場面もあったものの攻撃のペースは落ちる事なく、最後まで攻め続ける展開。ダメ押しは39分、カウンターから繋いで最後はSO山中亮平-SH田邊秀樹-HO須藤拓輝と渡って後半だけで10コ目のトライを記録、94-7で圧勝した。
■  12/18 早稲田大C 53-29 北海道バーバリアンズ @早大・上井草G【写真館】
クラブチーム・北海道バーバリアンズとの練習試合が、冷たい北風が吹きぬける上井草グラウンドで行われた。試合の図式は分かりやすいほどのパワー対スピード。外国人選手4人をFWに擁する相手に対して、立ち上がりからブレイクダウンで煽られてペナルティ→ラインアウトモールからFW戦でなだれこまれて先制を許す(3分)と8分にも自陣ゴール前、マイボールスクラムをあっさりと奪い返され、外国人選手のショートサイドゴリゴリに屈してトライ、22分にもマイボールスクラムでプレッシャーをかけられてトライと相手FWのパワーの前に成す術もなく0-17と点差を広げられる。(ここまでを見る限り、大敗の予感すら…。)ワセダの反撃は24分、カウンターからWTB阿部太一が”超”ロングゲイン(俊敏な動きで再三上井草を沸かせる!)、一気にゴール前まで迫ると素早く左へ繋いでNo.8呉泰誠がトライ、28分にもペナルティからハリー、更にペナルティからハリーとアップテンポで相手を振り回し、最後はディフェンスが手薄になったショートサイドをSH辰野新之助-WTB岩澤慶吾で攻略、10-17と点差を詰める。この後も前半34分、後半14分とゴール前ラインアウトモールからFW戦でトライを重ねる北海道バーバリアンズに対して、前半38分、後半20分とラックを重ねてテンポの良いアタックでトライを返すワセダ、互いの特徴を前面に出してトライを2つずつ重ねて20-29で試合はラスト20分に突入。ペナルティからハリー、タッチはクイックスタート…とこれでもかとスピード、テンポで勝負するワセダは29分、一方的に押されていたスクラムでFWが意地を見せてこの試合初のターンオーバーに成功すると、マイボールスクラムから攻め続けてFB廣野晃紀がトライ、北海道バーバリアンズを射程圏内(27-29)に捕えて勢いは完全にワセダ。33分、キックオフからLO峯岸純也がビッグゲイン、ここから”ペナルティ→ハリー”を繰り返して最後はNo.8呉泰誠が逆転トライ。更に1分後、LO住友裕哉のキックオフリターン→FL清登明→PR小川洪平と繋ぐノーホイッスルトライをあげると、この後も一方的に攻め続けて38分、40分(再びノーホイッスルトライ)と終わってみればラスト11分で5トライを畳み掛ける猛攻で53-29、序盤劣勢の展開ながらもFL小林勇也らの低くしぶといタックルで相手のミスを誘い続けた辛抱が最後実って大逆転勝利を収めた。
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追撃のチーム初トライと逆転トライ、要所での2トライがキラリ光ったルーキーNo.8呉泰誠

■  12/12 早稲田大D 36-10 大東文化大C @早大・上井草G【写真館】
早稲田Dチームが大東文化大Cと対戦。試合は序盤からワセダDが猛攻、3分ラック連取からFB廣野晃紀が抜け出して先制すると8分、再びラック連取からNo.8呉泰誠が思い切り良く走り込んでトライ。ペナルティを得てはハリーで攻め立て、速いテンポで一方的に試合を進めるもののハンドリングエラーなど細かいミスで得点は重ねられず、23分にペナルティからの速攻でCTB中西康が一人で持ち込み1トライこそ追加するもののボールとエリアの獲得率から考えると点差は離れず、17-5で前半を折り返す。後半に入っても7分、CTB金澤男のブレイクからペナルティ(ハリー)を挟んでWTB赤澤祐太のトライで先手を奪うと13分、ペナルティから速攻、ラックを重ねてSO間島陸が抜け出てトライ、30分にもLO住友裕哉のビッグゲイン(ラストパスも見事)からFB廣野晃紀へと繋いでトライと着実に加点。ディフェンスでも抜かれた後のバッキングの対応早く、大東文化の反撃を1トライに抑えて36-10で勝利した。
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前日に続いて出場、コンタクトの強さを見せてゲインするLO峯岸純也

■  12/11 早稲田大C 12-29 関東学院大C @早大・上井草G【写真館】
ライバル 関東学院とのCチームマッチ、ワセダCは9分、SO松井一樹のハイパントにWTB岩澤慶吾らがラッシュをかけてターンオーバーに成功、一気に大外へ振ってWTB伊東健が前進もラック…と先制のチャンスを掴むもラックでペナルティ…。18分にもNo.8近藤統靖のジャッカルからペナルティを挟んでラックを継続するも攻め込みながらのペナルティ…。何度かいい形を作りながらもラック周辺が落ち着かず、得点をあげられずにいると次第にFWで優勢に立つ関東学院のペースに。前半14分、前半21分、後半8分といずれもゴール前ラインアウト起点のFW戦で押し込まれてトライを献上、0-22と苦しい試合展開。ワセダの反撃は後半16分、相手パスミスをWTB岩澤慶吾が拾ってチャンスメイク、LO竹下和宏がド真ん中をぶち抜いてビッグゲイン、ゴール前に一気に迫り最後はSO松井一樹が左隅にようやくチーム初トライ、更に34分にも左ラインアウトモールを20m近く押し込んでトライ(FW陣のここまでの鬱憤を晴らすかのようなトライ!)と12-22と点差を詰める。しかし反撃もここまで、逆に後半終了間際にダメ押しトライを与えて12-29で敗戦。後半、何度となく得た敵陣マイボールラインアウトをタテ続けにノットストレート…反撃ムードに水を差す形となったのが痛かった…。
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後半、ビッグゲインでゴール前へ迫るLO竹下和宏。この突破からトライが生まれる

■ 12/5 早稲田大 31-15 明治大 @国立競技場
伝統の早明戦、メイジの復活もあり久々に大観衆で埋め尽くされた一戦は開始から自陣ゴールラインを背負った苦しい立ち上がり。しかし、ショートサイドを押さえ込み、スクラムをことごとく跳ね返し続けて迎えた18分、相手SHが孤立したところをついにFL山下昂大がターンオーバー、ピンチを脱する。21分、ペナルティからSH西橋勇人-FL山下昂大でビッグゲイン、この試合最初のチャンスで流れを引き寄せると23分カウンターからWTB中濱寛造(4人抜き!)-CTB村田大志-CTB坂井克行と繋いで先制する。PGを返された後の33分にも再びWTB中濱寛造のカウンター(左タッチライン際を仕掛け)、No.8有田隆平主将でタテ、SO山中亮平でタテとメイジのディフェンスを崩すと最後は大外をCTB坂井克行が走りきってトライ(右タッチライン際を仕留め)、37分にもSO山中亮平の40mを越えるPGで着々と加点、17-3で前半を折り返す(終了間際の自陣ゴールライン間際の攻防を凌いだのも結果的に大きく…)。後半立ち上がり、ペナルティが続いて自陣深く押し込められると9分ついにメイジにこの試合初トライを献上する。メイジに傾きかけた流れを再び引き戻すビューティフルトライは16分。スクラムからCTBクラッシュ、No.8有田隆平主将、HO伊藤平一郎とFWでタテ、タテと順目に突いたところから、一気に逆に振って最後はFB井口剛志(絶妙ラストパス)-WTB中隆彰でトライ。更に33分にもラインアウトモールから密集サイドをFL山下昂大が潜り込んでダメ押しトライ、メイジの反撃をロスタイムの1トライに抑えて31-15で快勝した(安定したスクラムとともに相手に絡み続けたラインアウトも大きな勝因に…)。全勝のメイジを倒して早慶明が1敗で並ぶ展開も、当該チームの得失点差が最後にモノを言って対抗戦1位が決定、第一シードとしていよいよ「荒ぶる」をかけた大学選手権に挑む。
■ 11/23 早稲田大 8-10 慶應義塾大 @秩父宮ラグビー場
満員の秩父宮で行われた伝統の早慶戦、開始4分中央PGをSO山中亮平が決めて先制する。開始から密集周辺の攻防で互いのプライドが激しくぶつかり合う試合は13分、CTB坂井克行のブレイク→ゴール前SO山中亮平が突っ込むもインゴールで慶応ディフェンスに絡まれノックオン…。16分、中央PG失敗と続けて得点チャンスを逸すると、自陣からでもボールを大きく動かしてくる慶応のアタックに対応が遅れた所でペナルティ、23分同点のPGを決められる。この後もFB井口剛志、CTB村田大志らがビッグゲインを見せて慶応陣で試合を優位に進めるものの慶応の激しいディフェンスの前にあと一歩のところでゴールラインに届かず(28分にはペナルティ→大外展開でWTB中濱寛造がインゴールに飛び込むもここもノックオン…)、結局3-3の同点で前半を折り返す。後半に入ってもワセダの攻勢は変わらず(後半7分にはHO伊藤平一郎の幻のトライも…)も、12分、逆に慶応のアタックのスピードに翻弄されてこの試合初トライを許してしまう。それでも18分、カウンターからSO山中亮平がタッチライン際を快走すると、パスが相手選手にあたってこぼれたところをLO岩井哲史が拾い左隅にトライ、8-10とすぐさま点差を詰める。この後も慶応ディフェンスをこじ開けようと必死の猛攻を仕掛けるものの壁は厚く(30分には中央PGのチャンスもこれも外し…)、後半ロスタイム、敵陣スクラムからのチャンスでSO山中亮平が痛恨のノックオン…、慶応にこの後の時間を上手く過ごされてこのままノーサイドの笛。このカード10年ぶりの敗戦となった。
■  11/21 早稲田大E 36-28 関東学院大E @早大・上井草G【写真館】
ライバル関東学院とのコルツマッチ(スクラムノーコンテスト)。試合は開始から猛攻を仕掛けたワセダが5分、ゴール前ペナルティからLO山ア大夢が突っ込んで先制トライをあげると、この後もワセダペースでテンポ良くボールを動かし関東学院を翻弄する。16分、ペナルティからハリーで仕掛けてWTB大谷暢が大外を走りきってトライ。23分、スクラムからラック連取→LO秋葉祐太朗のブレイク→左展開からHO原和人が混戦を潜り込んでトライ。31分、ペナルティから速攻で再びWTB大谷暢と畳み掛けると33分にはキックオフから関東が攻めてきたところのこぼれ球を拾って一気の逆襲、鮮やかな切り返しでCTB吉田建雄(再三のゲイン、好セービング、ハイパンスーパーキャッチと獅子奮迅!)が独走でノーホイッスルトライと前半だけで5トライ、相手の反撃を2トライに抑えて31-14で前半を折り返す。突き放しにかかりたい後半であったが、ノックオン、ペナルティなどで攻撃権を手放し、攻めきれない時間帯が続く(関東もこれにお付き合いで停滞ムード)。結局、25分にキックオフ直後の関東アタックから上手く入れ違い様にボールを奪いCTB吉田建雄-WTB平繁秀治と繋いで取ったトライのみに終わり、逆に2トライを返されて最終スコアは36-28。天候同様、晴れのち曇りの試合展開となったもののライバル相手にきっちり勝利はモノにした。
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前半33分、自陣ターンオーバーから一気に繋いで独走トライをあげるCTB吉田建雄

■  11/20 早稲田大 47-45 青山学院大 @早大・上井草G【写真館】
早稲田大D 5-27 青山学院大B【写真館】

青山学院大との定期戦、アカクロを着用し迎え撃ったワセダ(メンバー表にはCチームと表記)は前半15分、敵陣ペナルティから速攻を仕掛け最後はFL小林勇也が先制トライ。更に20分、中央スクラムから左へ右へ…最後はWTB岩澤慶吾が狭いスペースでタックルを振り切りトライ。28分、自陣で粘り強く防御、相手がたまらずこぼしたボールを拾い一気の逆襲、WTB伊東健が走りきってトライ。38分、連続攻撃からCTB中西康がトライと青山学院大を圧倒する。しかし、前半終了間際の41分、SH辰野新之介のパスがインターセプトされトライを献上、後半立ち上がり1分にFB黒澤健がキック処理を手間取ったところを奪われトライを献上…と小さな綻びから相手を勢いづかせてしまうと6分、14分、17分、24分と相手の両WTBに自在に走られ4連続トライ…前半の勢いがウソのように沈黙、26-45と19点のビハインドを背負う。後半は殆ど攻め手がなかったワセダの起爆剤となったのはルーキーNo.8古賀壮一郎。28分ペナルティから速攻、一人で相手ディフェンスを次々とかわしきる圧巻の個人技で後半初トライをあげると33分にも自陣ゴール前のペナルティからビッグゲインでピンチ脱出。ルーキーの奮起に再び勢いを取り戻したワセダは37分、ペナルティから攻め続けてFB黒澤健のトライで5点差に詰め寄ると42分、敵陣チャージからの猛攻をミスなく繋ぎ切って、WTB岩澤慶吾が劇的な同点トライ。この後、右中間の決して易しくないコンバージョンをSO松井一樹が冷静に決めた瞬間にノーサイドの笛。拳を突き上げるフィフティーンに、応援していた部員も大喝采、Jr選手権・関東学院大戦のリプレイを見るかのような終盤の大逆転劇で青山学院大との対戦記録、48戦全勝(公式HPより)とし無敗の伝統を守りきった。

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後半28分、 見事な個人技で抜け出して独走トライをあげるルーキーNo.8古賀壮一郎

■  11/7 早稲田大B 19-38 帝京大B @早大・上井草G【写真館】
早稲田大C 7-55 帝京大C【写真館】
早稲田大D 21-12 帝京大D【写真館】

1stフェーズ最終戦、崖っぷちのアカクロ予備軍は4日前にAチームが快勝した帝京と対戦。序盤、ラックを立て続けにターンオーバーされ、出鼻をくじかれると5分、ラックサイドをFW戦で押し込まれて先制を許す。しかし、早稲田も直後のキックオフから(相手キックのカウンターから)攻めてSO吉井耕平がブレイク、最後はWTB大塚悠介が右隅にノーホイッスルトライ、ゴールも決まって逆転に成功する。しかしこの後、自陣ペナルティ、キックチャージ…と後退を余儀なくされると13分、20分と帝京スクラム(こちらも大苦戦…)を起点としたアタックから連続トライを献上、接点で負けてペナルティ→後退→ゴール前ラインアウトの悪循環も、LO芦谷勇帆の再三のラインアウトスチールでピンチを脱し、36分カウンターから左展開、WTB原田季郎の個人技でトライを返すと、この後CTB内山竜輔のハイパントのスーパーキャッチで空気が一変、前半終了間際に怒涛の反撃を仕掛けるものの仕留めきれず、逆にターンオーバーを喫してタッチに逃げられ12-19でハーフタイムへ(結果的にここで取りきれなかったのが痛く…)。勝負の後半、1分自陣から仕掛けたところでターンオーバー、FWゴリゴリでトライを献上。ゴール前ラインアウトのピンチこそ、前半同様思い切りの良いラインアウトスチールで凌ぐものの、スクラムの劣勢は如何とも出来ず、18分、30分とスクラム起点から連続トライ(18分はマイボールスクラムでプレッシャーを受け…)を与え万事休す。32分に帝京ペナルティから一瞬のスキを突いてCTB田邊秀樹のトライで一矢報いるも、接点、スクラムで圧倒される帝京戦の負けパターンにスッポリとはまった格好で完敗…、ジュニア選手権が現行制度となって初めて決勝トーナメント進出を逃した。

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前半36分、カウンターから左展開、2人をかわして独走トライをあげるWTB原田季郎

■ 11/3 早稲田大 33-14 帝京大 @秩父宮ラグビー場
対抗戦全勝対決、秩父宮に集まった大観衆が見守る中での大一番、ワセダのキックオフを帝京がいきなりノックオン。幸先よく訪れたチャンス、帝京ゴール前で猛攻を仕掛けるも、仕留めきれず…。10分を過ぎるとペナルティが重なり、次第に自陣へ。15分帝京のPG失敗に救われるも25分ラインアウトモールから帝京に先制トライを献上する。30分過ぎにも再三自陣でFWショートサイドを耐える展開を迎えるもここは粘り強く守りきると34分、SO山中亮平の好タッチキック(この日はコンバージョン含めてキックに冴え!)で迎えたラインアウトを起点に攻め、SO山中亮平-FB井口剛志のホットラインでゲイン、相手ディフェンス4人をひきつけFL中村拓樹へラストパス、その中村が追走をハンドオフで突き放して走りきり同点、前半を7-7で折り返す。後半、キックオフからいきなり回してWTB中隆彰が大外をゲイン、攻める意思を明確に示すと5分、相手帝京のアタックをタッチに押し出した次の瞬間、FB井口剛志がクイックスローから大外展開、最後はCTB坂井克行が見事なスワーブで振り切ってトライ勝ち越しに成功する。更に同点とされた後の15分、ラインアウトを起点にSO山中亮平-CTB坂井克行-WTB中濱寛造のサインプレーで防御を混乱させると、SO山中亮平の絶妙なキックパスがWTB中隆彰に通って再び勝ち越し。続く18分にも、タックル後のラックに殺到、ターンオーバーから一気の逆襲でCTB坂井克行(この日再三のゲイン、強さそしてスピードで見せまくり!)-WTB中濱寛造と繋いでトライ。この後も試合を通じて見極めの良かったブレイクダウンで再三ターンオーバーするなど帝京に攻め込まれても得点を与えず。逆に39分、相手のパスが乱れたところを途中出場のCTB田邊秀樹が拾って逆襲、FL金正奎-CTB村田大志と繋いでダメ押しのトライ。スクラム、ショートサイドディフェンス、ブレイクダウン…対帝京でポイントとなる箇所をしっかりと抑えて33-14の快勝、大きなFW相手に自信となる価値ある勝利で対抗戦開幕5連勝とした。
■  10/30 早稲田大C 10-15 東京ガスB @早大・上井草G【写真館】
台風接近の中で行われた雨中の対戦、前半キックオフから攻め立てるもチャンスを逃すと、この後は自陣で防戦一方。13分、東京ガスにFW戦で十分プレッシャーを受けた後、相手BKに左隅に飛び込まれ先制を許す。直後のキックオフから攻め込みたいとところもキックチャージ、更に自陣ゴール前でのファンブルと手痛いミスが相次ぎズルズルと自陣に相手を招きいれてしまう苦しい展開。ワセダの反撃は20分を過ぎてから、効果的なゲインこそ多くないものの早いテンポでボールが動き出し、東京ガスのペナルティを誘発する。29分、そのペナルティからゴール前ラインアウトのチャンスを得るとモールを形成、一気に押し切って同点に追いつく。しかし、36分東京ガスのアタックにディフェンスが綻びを見せ勝ち越しのトライを献上、前半を5-10で折り返す。雨風が更に強さを増す悪条件の中で行われた後半は互いにハンドリングエラーが多発、ワセダはHO高家崇徳、CTB山ア智朗らが粘り強いゲインで度々チャンスを作るもののフェーズを重ねるうちにハンドリングが乱れ得点できない時間帯が続く。それでも31分にラインアウトからラックを連取、最後はCTB山ア智朗がついに東京ガスディフェンスを突き破り同点のトライ。しかし直後の36分、東京ガスの頭脳的なキックパスがキレイに通って勝ち越しを許すと、ワセダも終了間際にラックを連取、トライの雰囲気があるアタックであったがゴールライン目前にしてノックオン…最後までハンドリングエラーに泣かされて10-15で敗戦を喫した。
(写真)
前半、2人がかりのタックルの上を超えていくHO高家崇徳。足元の滑る中、下半身の安定した走りで再三チャンスメイク。

■ 10/24 早稲田大 91-3 日本体育大 @熊谷ラグビー場
対抗戦 折り返し地点、日本体育大と熊谷で対戦した早稲田は開始からエンジン全開。1分右ラインアウトから3列のサインプレーで起点を作りBK展開、キレイに繋がれたボールがWTB中濱寛造へ渡り左隅に先制トライ。続く10分、自陣でターンオーバーすると一気に逆襲、ラックを連取し最後はWTB飯田貴也。15分右ラインアウトからCTB坂井克行が相手タックルが甘くなったところを抜け出しトライ、18分(日体キックオフダイレクト後の)センタースクラムからSO山中亮平が仕掛け、大外へのロングパスをWTB中濱寛造が仕留めてトライ。直後の20分キックオフからCTB坂井克行が仕掛けブレイク、WTB中濱寛造が相手WTBをハンドオフで突き放してノーホイッスルトライと一気に畳み掛けて完全に試合の主導権を握る。しかしこの後、試合を通じて終始優位に立っていたスクラムで再三ボールを奪い攻め込みながらも、スローフォワード、ノックオン、ラインアウトでのノットストレート、ペナルティ…と攻撃権を手放して、逆に42分日体にペナルティゴールを与えて前半終了、20分を分岐点に全く別の展開となり、試合の入りからするとやや物足りない29-3のスコアで前半を折り返す。後半に入り開始3分、No.8有田隆平主将のブレイク(この日は再三の突破で抜群の存在感!)から一気にゴール前まで攻め込むと、ゴール前スクラムからSO山中亮平が得意のゴール前5mを制してトライ、猛攻の口火を切る。8分、相手ボールスクラムにプレッシャーをかけてターンオーバー、CTB坂井克行が悠々とインゴールを陥れると、11分ペナルティから繋いでNo.8有田隆平主将。15分WTB中濱寛造が自らけりこんだボールをインゴールで抑えてトライ。19分No.8有田隆平主将のブレイクから最後はSO山中亮平。27分、日体のパスミスがすっぽりとSO山中亮平の胸に入って独走。31分中央スクラムから8単でNo.8有田隆平が爆走と着々と加点。怒涛のトライラッシュは続き、34分、36分と連続してノーホイッスルトライ(CTB村田大志、SO山中亮平)で畳み掛けると締めはNo.8有田隆平主将。ゴール前スクラムからややスクラムが押されかかるも、持ち直してそのままインゴールへ、後半だけで10トライの猛攻を締めくくり91-3と大勝、開幕4連勝としていよいよ終盤戦、上位校との全勝対決に突入する。
■ 10/23 早稲田大C 70-17 法政大C @法政大・多摩G【写真館】
早稲田大D 66-55 法政大D【写真館】
法政・多摩グラウンドに遠征して行われた法政大とのジュニアマッチ(C/D戦)。先陣を切ったCチームは5分、相手タッチキックをクイックスロー、ここを起点にCTB下平泰生が抜け出すとFL清登明-LO黒木東星と繋いで先制する。この後法政の攻撃を自陣で受ける苦しい展開、13分法政が攻め立ててボールがこぼれたところをHO高家崇徳が好セービング、一気の反転速攻で大外をWTB阿部太一が独走トライ。これで完全に流れを引き寄せた早稲田は16分、外のスペースを抜け出したFB廣野晃紀がゲイン、この後繋いでFL河原ア務がトライをあげると直後のキックオフからSO松井一樹が仕掛け、FL河原ア務が仕留めとこの間、相手ディフェンスに指一本触れられないままインゴールへ飛び込むノーホイッスルトライ。更に21分、ターンオーバーから繋いでFL清登明。29分、ゴール前ペナルティからNo.8古賀壮一郎が勢いをつけて走り込みインゴールへ。38分にもWTB赤澤祐太のカウンターからCTB下平泰生がディフェンスの人数がそろっているところをぶち抜いてトライと相手ディフェンスの甘さもあって前半だけで7トライ、49-5として折り返す。後半に入り、スクラムでプレッシャーを受けて度々ターンオーバーを許すなどボール支配率が低下。それでも21分、自陣から繋いで左サイドを大きくゲイン、一気に右に振ってWTB阿部太一がトライをあげると、31分、40分と攻められながらもターンオーバーから一気の逆襲でNo.8中野裕太が連続トライでダメ押し。後半奪ったトライは全て自陣から仕留め切ったもの、最後まで攻める姿勢を失わず、70-17で圧勝した。続いて行われたDチームマッチは大乱打戦。開始から30分間で4連続トライを奪われ、0-22とされたかと思えば、前半残り10分でFB片山大輔の連続トライ含む4連続トライと畳み掛けて逆転、後半再び40-55と15点差まで広げられるも20分過ぎの”得意の時間帯”で4連続トライと畳み掛けて再逆転、66-55で乱戦を制した。

(写真)
前半38分、ディフェンス2人を置き去りにしてトライをあげるCTB下平泰生。前半7個目のトライ

■  10/17 早稲田大B 34-34 慶應義塾大B @慶大・日吉G【写真館】
早稲田大C 48-29 慶應義塾大C【写真館】
Jr選手権1stフェーズ第4戦、敵地・日吉に乗り込んでの慶應戦は前半から大苦戦。3トライを献上、早稲田はペナルティゴールによる3点のみと3-22でハーフタイム。後半立ち上がり早々の1分、ペナルティからWTB原田季郎が自ら突進、これを起点にラックを重ねて最後はWTB岩澤慶吾でトライをあげて反撃開始。3分、12分と連続してトライを奪われて10-34とこの試合最大点差に広げられるも、16分敵陣ペナルティからこの日安定していたスクラムを選択するとラックを重ねて慶応を振り回し、最後はCTB田邊秀樹→WTB岩澤慶吾と大外へロングパスが通って左隅へトライ。更に19分WTB岩澤慶吾のビッグヒットが相手ペナルティを誘うと速攻を仕掛けてCTB内山竜輔がブレイク、フォローのNo.8古賀壮一郎が走りきってトライ、このトライでグッと流れを引き寄せるとFB飯田貴也のカウンター、WTB原田季郎の絶妙のキックで再び敵陣進入。23分ゴール前ラインアウトからモール、最後はFWで混戦を押し込んでトライ、ついに5点差…慶応を射程圏に捕らえると、31分ラインアウトからラックを重ねて最後はこの日のホットラインまたもCTB田邊秀樹→WTB岩澤慶吾とパスが通って左隅へ…怒涛の4連続トライで34-34、ついに同点に追いつく。勝負のロスタイム、勝ちに拘り自陣から積極的に仕掛ける早稲田はFB飯田貴也が抜けかけたところで、逆に自陣で痛恨のペナルティ…しかし慶応のPGは右にそれて命拾い、この後も自陣を脱しきれず44分、慶応の2回目のPGも外れたところでノーサイドの笛。前半、後半で全く違う顔を見せた一戦は両者痛みわけの結果に終わった。

(写真)
後半31分、この日自身3本目のトライは価値ある同点トライとなったWTB岩澤慶吾

■  10/10 早稲田大D 34-26 立正大C @立正大・熊谷G【写真館】
早稲田大E 55-12 立正大D
【写真館】

上井草グラウンドが養生中という事もあり、熊谷・立正大に遠征して行われた練習試合、ワセダDは開始3分、立て続けのペナルティでズルズルと後退、最後は大外に振られて先制を許すとスクラムの劣勢で起点を作れず苦しい展開。20分、CTB下平泰生の突破からチャンスを掴むとペナルティを挟んでの速攻から最後はWTB片山大輔がトライして同点とするも、25分ラックで圧力をかけられてボールがこぼれたところから繋がれトライ、28分ノックオンターンオーバーから切り返されてトライ…と立正ペースは変わらず。ワセダDも33分、ペナルティからNo.8佐藤廉也の突進を起点にBK展開、WTB阿部太一がトライをあげて12-19と押され気味の試合展開にもスコアだけは何とか整えて後半に繋ぐ。後半8分立正、14分ワセダD(SO間島陸の好判断からWTB片山大輔)とそれぞれ1トライずつを追加して17-26。ウォーターブレイク(10月なのにこの日の熊谷は日差しが強く…)を挟んで迎えた後半20分過ぎの”ワセダの時間帯”、まずは26分WTB阿部太一のカウンターで仕掛け、相手防御が混乱に陥ったところを冷静に繋いで、最後は再びWTB阿部太一。35分、ラインアウトから右へ左へと揺さぶるとWTB片山大輔が相手防御を崩しラストパスでWTB阿部太一。終盤の連続トライで逆転に成功すると、ロスタイムにもペナルティから速攻を仕掛けて最後はラックサイドをNo.8佐藤廉也が突いてダメ押し、34-26で逆転勝利を収めた。続いて試合を行ったワセダEは開始からワセダのテンポで立正大を翻弄、55-12で快勝した。

(写真)
この試合3トライと要所で活躍を見せた2年生WTB阿部太一

■  10/3 早稲田大B 17-45 明治大B @明大・八幡山G【写真館】
早稲田大C 14-57 明治大C
早稲田大D 35-38 明治大D

【CD戦写真館】
Jr選手権1stフェーズ第3戦、敵地・八幡山で行われた早明戦は開始1分、相手キックオフでのペナルティから速攻を仕掛け右へ左へ…最後はFL牛房佑輔が左中間にダイブして幸先良く先制する。しかし4分、早稲田ボールスクラムをホイールされて攻撃権を手放すと、その後の時間帯は自陣ゴール前に貼り付け状態に…。24分、ペナルティから左ラインアウトモールを押し込まれて同点とされる。38分にSO松井一樹のPG成功で、何とかスコア上はリードを保ち折り返す(10-7)。勝負の後半、開始から再び自陣ゴール前に貼り付けにされると、7分ついにスクラムトライを献上で逆転を許す…直後のキックオフからの一連の流れでバックスリーがキック処理ミス→再びゴール前スクラムからのサイドアタック、相手FWのパワーに屈してトライ献上→直後のキックオフで競り合ったFL河原ア務がシンビン。トライを献上しては直後のキックオフでミス…と悪い流れにハマってしまうと、18分キック処理からの切り返し、22分ノックオンターンオーバーから一気の逆襲、24分キックオフリターン、39分マイボールスクラムターンオーバーから…と相手に次々にボールを奪われ、繋がれ、走られ…とBKでの決定力の差も見せ付けられて八幡山はメイジのお祭状態に…。早稲田は33分、この日一人気を吐いたFB井口剛志のゲインからWTB原田季郎と繋いで一矢報いるも17-45、文字通りの完敗となった。

(写真)
この試合でただ一人相手に脅威を与えた存在、再三のゲインを見せたFB井口剛志

■ 10/2 早稲田大 34-26 筑波大 @熊谷ラグビー場
筑波大と昨年に引き続き熊谷で対戦した早稲田は、スクラムでいきなりのターンオーバーを見せるなど幸先の良いスタート。8分には左ラインアウトモールを起点にCTB坂井克行が内に返したパスにWTB中濱寛造が走りこむサインプレーで相手防御を混乱させ、最後はSO山中亮平がディフェンスを振りほどいて先制トライ。しかし次第にコンタクトの局面でのノックオン…接点での相手の圧力を受けてのターンオーバー…とボール支配率が落ち始めると、16分、23分といずれもターンオーバーを起点に一気の逆襲を食らいタテ続けにトライを献上、26分にはLO岩井哲史がシンビン、ペナルティを得ても速攻なくキック…と”らしくない”時間が続く。更にロスタイムにもトライを与えて8-21と点差を広げられる何とも重苦しい展開でハーフタイムを迎える。勝負の後半、7分にペナルティからFW陣が仕掛けてチャンスメイクをすると、ラック連取から最後はCTB村田大志。いつものスタイルで、早い時間帯に反撃の狼煙を打ち上げると後半15分、SO山中亮平の(ペナルティからの)超ロングキックで一気に敵陣深くまで侵入、ラインアウトモールを起点にSO山中亮平が強く楔を打ち込むと最後はWTB中濱寛造、ゴールも決まってついに22-21と逆転に成功する。完全に勢いに乗った早稲田は22分(スクラムをホイールして得た)マイボールスクラムから右へ左へ揺さぶって最後はWTB中隆彰がトライ、25分にも相手のミスキックからカウンターを仕掛けてFB井口剛志のディフェンスを一身に引き付けた絶妙のシザースから最後は再びWTB中隆彰。相手FBとの1対1を鮮やかに制してダメ押しの連続トライ、この後1トライを返されるものの34-26で逃げ切り、開幕3連勝。前半13点ビハインドと苦しい試合展開だっただけに試合後のフィフティーンに笑顔はなく、反省の表情が並んでいた。
■ 9/26 早稲田大B 19-26 東海大B @早大・上井草G【写真館】
早稲田大C 24-47 東海大C
【写真館】

早稲田大D 12-33 東海大D
【写真館】

Jr選手権第2戦は東海大との対戦。序盤の一進一退の10分間を経て先制は東海。16分、ゴール前BK展開からディフェンスの人数はあっていたものの、マークが乱れてトライを献上。しかしワセダもすぐさま20分、相手のミス(ペナルティ)からゴール前右ラインアウトモールのチャンスを得るとBK陣の巧みなムーブから最後はWTB岩澤慶吾が完全にフリーとなってトライ、同点とする。その後東海にペナルティが重なり、試合を優位に進めるものの落とし穴は36分、ペナルティから速攻を仕掛けたところでBK陣のパスが後ろにそれるとこぼれ球を拾われそのまま独走トライ、何とも重い得点が東海に入り、5-12で前半を折り返す。後半に入り3分、自陣ゴール前ラインアウトモールを押し込まれトライを献上(ワセダは誰もモールに入ってないように見えたが、レフリーと解釈が異なり手痛い失点に…。)、ワセダも16分、ペナルティから素早く仕掛けてFB廣野晃紀が余った状態でパスを受けてトライ、再び10-19と点差を詰める。時計は後半20分…訪れたワセダの得意の時間帯もここからタテ続けにスクラムを煽られる。22分に自陣ゴール前、マイボールスクラムにプレッシャーをかけられて痛恨のトライを与えると、大外のブレイクダウンでも完全に後手を踏み、攻め手を失う。34分にペナルティから繋いでWTB岩澤慶吾(抜群の決定力、ジュニアの頼れるエース!)がトライを返し、19-26と勝敗の行方を数字上は分からなくするものの、スクラムでことごとくペナルティを取られ、接点も制圧され…とトライは遠く。ロスタイムに果敢にペナルティから攻め立てるものの最後はターンオーバー→蹴りだされてノーサイド…とこの日を象徴するかのような幕引きとなった。

(写真)
後半34分、追撃のトライをあげるWTB岩澤慶吾。一度は相手の手がかかりながらも突き放す決定力が光ったトライ

■ 9/25 早稲田大 88-0 成蹊大 @上柚木陸上競技場
対抗戦2戦目、成蹊大と上柚木陸上競技場で対戦したワセダは序盤からエンジン全開。キックオフボールをノックオンするものの直後のスクラムでボールを奪い返す(スクラムは試合を通じて圧倒、相手にプレッシャーをかけ続けた…)とそこからラック連取、SO山中亮平が抜け出して先制する。8分にも相手ゴール前スクラムにプレッシャー、相手の球出しが乱れたところをLO岩井哲史が抑えてトライ、13分にもPR垣永真之介のブレイクを突破口に最後はWTB中隆彰がトライ。この後もSO山中亮平がいつも以上に積極的に仕掛けてはブレイク、BK陣が縦横無尽に走り回ってトライを量産(22分CTB村田大志、28分WTB中濱寛造、31分、36分とWTB中隆彰)、前半を41-0として折り返す。後半に入ってもペースは衰えず、3分またもスクラムでプレッシャーをかけてこぼれ球を拾ったところから攻め立ててラックサイドをSH榎本光祐-WTB中濱寛造と繋いで攻略(SH榎本光祐のバックフリップパスがキラリ!)すると、13分自陣からBKで仕掛けてWTB中濱寛造のビッグゲイン→サポートのCTB村田大志。15分、キックオフからCTB坂井克行が抜群のスピードで抜け出て独走のノーホイッスルトライ。この後も22分(ラインアウトモール)、28分(SO山中亮平)、36分(CTB宮澤正利)とトライを積み重ねると39分SO山中亮平のリターンパスに反応したWTB中隆彰が抜け出し、自身この日4コ目となるトライでダメ押し前後半あわせて14トライの猛攻、またディフェンスでも成蹊のワイド展開に時折ヒヤリとさせられる場面こそあれど落ち着いて対応、完封勝利を飾った。
■ 9/19 早稲田大B 40-35 関東学院大B @早大・上井草G【写真館】
早稲田大C 40-17 関東学院大C
【写真館】

早稲田大D 10-31 関東学院大D
【写真館】

4連覇を目指すJr選手権が開幕。ホーム・上井草に宿敵・関東学院大を迎えての一戦、開始10分、ワセダはペナルティから攻めながらもパスが乱れたところを相手WTBに拾われて独走トライを献上するという何とも不穏な立ち上がり。ラインアウトがタテ続けに乱れ、攻め込んではノットリリースなどのペナルティにハンドリングエラー…28分にWTB岩澤慶吾の独走トライ(ラックサイドに居たディフェンスを小柄な体を生かして巧く潜り抜ける…)で同点に追いつくものの37分、関東FW陣にショートサイドをゴリゴリで崩され、ハーフタイムを挟んだ後半4分にも自陣から繋がれて大外を崩されてトライ献上(キックオフボール処理ミスが痛く…)。7分にHO須藤拓輝の粘りのトライで点差をつめた直後にもハイパンチェイスが甘くなったところを逆に切り返されて独走トライ、21分にもゴール前スクラムから相手8単にあっさりインゴールを明け渡して12-35…。どちらがホームか分からない重苦しい空気…典型的な負け試合の空気にも、ウォーターブレイクを挟んだ直後の24分、キックオフをCTB牛房佑輔がキャッチ、そこから繋いでLO井村達朗がノーホイッスルトライを返し反撃の口火を切ると、36分、相手ゴール前スクラムからラック連取でCTB宮澤正利が巧みなステップワークで抜け出してトライ、いよいよ9点差…上井草の空気が徐々に変わり出すと39分、FW陣の渾身のプッシュでスクラムをターンオーバー、FKを挟んでNo.8河原ア務のタテで仕掛けてサポートのFL牛房佑輔がトライ…この時点でロスタイムも流れは完全にワセダ。43分、キックオフからミスなく攻め続けると最後は途中出場のWTB原田季郎がタックルを受けながらも倒れず、そしてインゴールへ…土壇場での逆転、コンバージョンが決まった瞬間、ノーサイドの笛。ラスト20分で23点差を大逆転、しかもロスタイムにサヨナラトライとあまりにも劇的すぎる幕切れで緒戦を制した。

(写真)
前半、ディフェンスのギャップを抜け出すCTB宮澤正利。勝負所でのトライはチームに勇気を与えた。

■ 9/12 早稲田大 64-8 立教大 @秩父宮ラグビー場
対抗戦開幕、緒戦で立教大と対戦したワセダは序盤苦戦。立教の出足の良いタックルの餌食になり攻め込みながらも次々に襲い掛かってくる立教ディフェンスの前に逆に後退…そして迎えた12分、ワセダは自陣でのペナルティからPGを決められて先制点を献上する。ようやくの反撃開始は15分を過ぎてから。16分、ペナルティからクイックスタート、ラックを挟んでWTB中隆彰が右隅に飛び込んで逆転。26分相手ラインアウトをターンオーバー(この日のラインアウトはLO中田英里が大奮闘、再三のターンオーバー!)するとモールで相手FWを引き寄せてからBK展開、最後は再びWTB中隆彰が抜けてトライ、新エースの連続トライで流れを呼び込んだワセダは33分、ペナルティ→右ラインアウトモールでプレッシャー→最後はBKで仕留め(CTB宮澤正利)。37分、ラインアウトでのターンオーバー→ラック連取→近場をNO.8有田隆平主将がトライ。41分、ペナルティクイックスタート→SO山中亮平のリターンパス→反応したNO.8有田隆平主将がトライ…5連続トライと畳み掛けて前半を31-3で折り返す。後半に入り9分、カウンターから繋いでWTB中隆彰がゲイン、最後はフォローのFL金正奎が(公式戦)初アカクロ初トライを記録。13分、ポッカリと空いたラックサイドをHO伊藤平一郎。15分ペナルティリスタートから最後はFB飯田貴也→FL金正奎。怒涛のトライラッシュで立教を突き放すと28分(ゴール前ラックサイドをSH西田剛)、36分(右ラインアウトからラック重ねNO.8有田隆平主将)と更にトライを重ねてダメ押し、64-8と点数としては大差がついたものの、相手の高い集中力もあって試合は80分間壊れなかった。

■ 9/11 早稲田大B 35-10 立命館大 @早大・上井草G【写真館】
関西リーグの立命館大を上井草に迎えて、秋シーズン最初の練習試合。序盤いきなりの先制機、フリーの状態でのラストパスがスローフォワードとなりチャンスを逃すと、立命館大のシンプルなタテ突進に一つ一つのタックルが食い込まれて後退。7分(アメフトばりのラック上空ダイブ…)、10分と連続してトライを献上する最悪の立ち上がり。ウォーターブレイク(前半20分)を挟むまで見せ場を作れずにいた早稲田は23分、左ラインアウトからFW陣が近場でラック、BK展開から最後はラインに入っていたFL牛房佑輔が鮮やかに抜け出て(最後はFBとの1対1も制して)トライ、このトライでようやく眠りから覚めた早稲田は29分、自陣から繋いでFB廣野晃紀がブレイク(この日も強気のランで再三のチャンスメイク!)→LO芦谷勇帆→WTB伊東健と繋いで逆転に成功(14-10)、39分にも自陣ターンオーバーから繋いでLO芦谷勇帆が中央にトライ、21-10として前半を折り返す。9月とはいえ暑〜い1日、後半に入ると両チームお互いにパスミス、ノックオン、ペナルティ…と攻め込んでは攻撃権を手放す展開に…。早稲田は15分、相手ラインアウトが乱れたところをキャッチ、大外をWTB岩澤慶吾-FB廣野晃紀のコンビで崩して最後は防御の穴をSO吉井耕平が突いてトライ。21分スクラムからCTB内山竜輔、No.8河原ア務とタテへ抜け出てラック、早い展開から最後はFL土屋鷹一郎がトライ。立命館を突き放して35-10と勝利を収めたものの後半は相手に助けられた場面も多く、時間帯によってムラがある安定感を欠いた内容となった。

(写真)
前半23分、重苦しいムードを打破するFL牛房佑輔の快走、元BKらしく鮮やかにトライをあげる

■ 8/29 早稲田大 34-17 帝京大 @菅平・サニアパーク【写真館】
早稲田大B 10-31 帝京大B
【写真館】

夏合宿の総決算。昨季王者の帝京とのシニアマッチ(AB戦)が菅平・サニアパークで行われた。先陣を切ったBチーム。ワセダは開始から果敢に攻め込むものの…ここぞの場面でペナルティなどで攻撃権を失い続けて迎えた22分、自陣ゴール前FW戦で十分にプレッシャーをかけられると最後は相手の絶妙なキックパスから先制トライを献上する。ワセダの攻撃が噛み合い始めたのは30分過ぎから…32分、ゴール前ラインアウト→No.8河原ア務のタテ→BK展開からアングルを変えて走りこんできたFB黒澤健とキレイにトライを奪いきり反撃を開始すると、39分ゴール前ラインアウトから今度はSH西田剛が意識の緩くなった近場を見事に突いて逆転トライ、これで流れを引き寄せたかに思えたが前半終了間際のラストプレー、スクラムからBK展開の一次攻撃であっさりとトライを与え、逆にリードを許して(10-12)折り返す。後半に入っても10分、自陣ゴール前スクラムで犯したペナルティから相手FWの単独突進にあっさりとトライを献上、攻め込んでもノックオンを連発…悪い流れは29分、攻め立てながらもインターセプトからの独走トライという結末…最終的にもう1トライを追加されて10-31で完敗した。続くAチームマッチ。ワセダは7分、フリーキックを起点にCTB坂井克行のタテ、間髪いれずに逆目を突いてWTB中隆彰が先制トライをあげる。しかし直後のキックオフ、SO山中亮平のタッチキックがダイレクトとなり帝京を自陣深くに招き入れると9分、モールを一直線で押し切られてすぐさま同点に追いつかれる。帝京の接点での強さにターンオーバーを許しつつも、要所を守りきって(相手のミスにも助けられて)迎えた27分、FB飯田貴也-WTB中隆彰のカウンターから起点→CTB坂井克行のキレ味鋭い中央突破で仕掛け→右に素早く展開、WTB中隆彰で仕留めと、ワセダの形で再びリードを奪い10-5で前半を折り返す。後半に入ってもワセダは自らのスタイルを貫き通す…2分、自陣から繋いでWTB中隆彰がビッグゲイン、一気に敵陣に侵入するとラック連取から最後はWTB中濱寛造が3人抜きでトライ…これで一気に流れはワセダ。8分、再び自陣からWTB中隆彰がゲイン→CTB村田大志→FL中村拓樹→FL山下昂大と繋いで帝京を突き放しにかかると、13分敵陣ゴール前相手ボールスクラムで逆にワセダがプレッシャー…こぼれ球をNo.8有田隆平が拾うと仲間たちの後押しを受けて一気にインゴールへ。押せ押せムードで迎えた24分にはゴール前左ラインアウトから相手のお株を奪うモールでダメ押しして34-5。終盤反撃を許したものの、今季目指す走り勝つラグビーで昨季王者に対して34-17で快勝、最高の形で夏合宿を終えた。

(写真)
後半2分、ステップ、ハンドオフ、ステップ…3人抜きでトライをあげるWTB中濱寛造

■ 8/22 早稲田大C 57-31 法政大C @早大・菅平G【写真館】
早稲田大D 57-43 法政大D
【写真館】

法政とのジュニア戦(CD戦)、前日のシニア戦(AB戦)に続いてお互いペナルティから、カウンターからと仕掛けるスタイルのぶつかい合いは、スコア上にも表れる壮絶な打ち合いに。先に行われたDチームマッチは、1分ターンオーバーからラックを連取、最後は一人余ってWTB上田将也が先制トライ、8分左ラインアウトからラック連取、ディフェンスの綻びをSO松井一樹が突いてトライとワセダが先手を奪うと法政も15分、21分とトライを返す。この後もハーフタイムを挟みつつ、ワセダ、ワセダ、法政、ワセダ、法政、ワセダ、法政、法政…と取って取られてを繰り返し36-36の同点で迎えた後半19分、スクラムからルーキーCTB水野健人がブレイク→サポートのCTB坪郷勇輝へ繋ぎトライをあげると32分にもCTB水野健人→CTB坪郷勇輝のコンビネーション(絶妙のパス!)で法政防御を攻略、一歩抜け出したワセダが57-43で乱戦を制した。続いて行われたCチームマッチ。前半2分に相手パスミスを判断よく足にかけたWTB伊東健が自ら拾い上げて先制トライをあげると、6分にもペナルティから思い切りよくNo.8佐藤廉也がタテに切り込み、出来たラックから左へ繋いで再びWTB伊東健がトライ、先手を奪う展開で17-14で前半を折り返す。後半に入っても4分、自陣からのカウンター。10分、ラインアウトでのターンオーバーから。12分にも自陣から積極的に仕掛けて…とどこからでも攻め立てるスタイルで3連続トライをあげて主導権を握ると、後半32分にはラインアウトでプレーが切れた次の瞬間、クイックスローで右サイドをあっさりと攻略するなど攻撃の手を休めることなく加点。WTB伊東健、WTB黒澤健、FB廣野晃紀がそれぞれ2トライをあげるなど全9トライ中BKで8トライと、法政BKとのスピード勝負を制して57-31で勝利した。

(写真) 後半21分、相手をかわして一気に加速、この日2つめのトライをあげるルーキーFB廣野晃紀

■ 8/21 早稲田大 76-19 法政大 @早大・菅平G【写真館】
早稲田大B 59-7 法政大B
【写真館】

夏合宿、リーグ戦の強豪・法政との4連戦。先陣を切ったBチームは開始2分、左スクラムを起点にセンタークラッシュ、右へまわしてWTB岩澤慶吾のトライであっさりと先制。WTB原田季郎、CTB内山竜輔、FB飯田貴也らBK陣が仕掛けて次々とチャンスを作り出すと10分、24分、31分、36分と5連続トライ、前半を33-7で折り返す。後半に入っても自陣からの思い切りのよいカウンターからWTB原田季郎が再三のゲインでチャンスを作り出すと、3分、14分、18分、27分とタテ続けにトライを奪い59-7で快勝した。続いて行われたAチームマッチ。1分、スクラムを起点にCTB坂井克行があっさりとディフェンスを突破、独走トライで先制する。7分、ワセダは攻め込みながらもノッコン…このボールを拾われ、逆に法政BKに繋がれて同点とされる。双方ともに自陣やペナルティからもガンガン仕掛ける似たスタイル同士のぶつかり合い(両チームこのスタイルは下位チームにも浸透、4連戦はどの試合も似た展開に…)は、迎えた13分、カウンターからラック連取、最後は右サイドで余ったFL山下昂大がトライして勝ち越すと29分にも左ラインアウトから逆サイドに顔を出したWTB中濱寛造がブレイク、チャンスを作ると最後は再び右サイドをFL山下昂大が駆け抜けて連続トライ、試合の流れを引き寄せる。35分にもCTB坂井克行のカウンターで一気に敵陣深く攻め入ると、ゴール前でパスを受けたSO山中亮平が自らインゴールへ…24-7として前半を折り返す。後半立ち上がり早々に法政にトライを献上するも、9分左ラインアウトから3列のサインプレーでNo.8有田隆平がゴール前に迫ると最後は再びゴール前でSO山中亮平が切り込んでトライ。このトライを皮切りに怒涛のトライラッシュ。14分、法政が自陣から仕掛けてきたところ(こぼれ球)をターンオーバーしたFL山下昂大がそのまま独走。16分、ハイパントのこぼれ球にLO中田英里が反応、素早く左に回してWTB中濱寛造。19分、自陣から仕掛けてNo.8有田隆平がブレイク、ラックを連取してFL中村拓樹。28分、ペナルティからの速攻で外余ってPR垣永真之介→PR上田竜太郎。31分、スクラムを起点にWTB中濱寛造が抜け出し、内へ返してCTB田邊秀樹。6連続トライで法政を圧倒するとロスタイムにもキックオフから攻め立ててWTB中濱寛造(後半に大爆発、何度もトライの起点となる活躍ぶり)のブレイクからCTB村田大志がダメ押し、終わってみれば後半だけで8トライと畳み掛けて76-19で圧勝した。

(写真) 腰の強いランで再三のブレイク。スピード・パワーともに備えた頼もしい存在CTB/WTB坂井克行

■ 8/16 早稲田大 42-24 関東学院大 @菅平・サニアパーク【写真館】
早稲田大B 43-22 関東学院大B
【写真館】

夏の早関決戦第二ラウンド、シニア(AB)マッチが菅平・サニアパークで行われた。春のリベンジを目指すBチームは序盤、関東のゴール前FW戦でのゴリゴリを凌ぐと19分、相手ミスから得た敵陣22mライン中央スクラムからラックを重ねてFB飯田貴也のリターンパスを受けたFL牛房佑輔が飛び込んで先制すると21分にもFB飯田貴也の鮮やかなカウンターから繋いでNo.8河原ア務がトライ。ペースを握るかと思われたが23分、27分、31分とタテ続けに3連続トライを献上、逆転を許す。それでも38分、41分とSO森田慶良のタテ続けのブレイクからトライを奪い切り再び逆転に成功、前半を26-17で折り返す。後半に入っても運動量の落ちないワセダは2分、左ラインアウトから右へ左へと揺さぶりFL牛房佑輔、13分にはペナルティから攻め立ててHO須藤拓輝がショートサイドを攻略してトライと着実に加点、後半も何度かゴール前FWフェーズにおけるディフェンスの状況を迎えつつも耐え切って43-22でノーサイドの笛、Dチームに続いて春の雪辱を果たした。続いて行われたAチームマッチ。序盤は攻め込みながらもスローフォワード、ノックオン…春のVTRを見るかのような形でことごとくチャンスを逸すると、関東も得意とするはずのゴール前ラインアウトでアクシデンタルオフサイド…と双方得点を奪えない時間帯が続く。試合が動き始めたのは30分過ぎ。32分自陣カウンターから素早く大外までボールを運ぶとWTB中隆彰が2人を外して前進、目の前に迫るFBの頭上をキックで越すと転々とするボールを拾ってそのままインゴールへダイブ、素晴らしい個人技でついに均衡を破る。しかし直後の34分、キックオフ処理のところでペナルティを献上、迎えた関東左ゴール前ラインアウトからモールを押し込まれトライを返されると41分にもペナルティへの対応が後手後手となり、一気にブラインドサイドを繋がれてトライ、7-12とリードを許して折り返す。追いかける後半、6分に自陣ターンオーバー(LO岩井哲史の好セーブ!)からCTB坂井克行がブレイクしてロングゲイン、ペナルティを挟んで復帰のCTB村田大志がトライをあげて再び逆転に成功すると17分にもハイパントのこぼれ球に反応したCTB村田大志→FL中村拓樹→CTB田邊秀樹と瞬く間にボールを繋いでトライ。この時間帯は完全にワセダの流れ、21-12とリードを広げる。しかしこの後、ここまで安定していたラインアウトが突如乱れてタテ続けにマイボールを失い結果、相手を自陣に招き入れると28分、33分と連続トライを献上、21-24と再逆転を許す。しかしここから真の強さを発揮するのが今季のワセダ。直後の36分、カウンターからラックを重ねてCTB坂井克行がノーホイッスルトライ、関東の歓喜を一瞬で打ち消すと、39分には相手のノックオンボールを拾って逆襲、FB井口剛志→WTB中隆彰(絶妙のラストパス!)で関東を突き放すと43分にもターンオーバーからSO山中亮平のリターンパスを受けたFL山下昂大がダメ押し、終わってみれば残り時間5分を切ってから3トライを畳み掛けたワセダが42-24で関東に粘り勝ち、春に続いて連勝を果たした。

(写真)
後半から出場、 持ち味の人への強さで再三のゲイン、チャンスメイクをしたWTB中濱寛造

■ 8/15 早稲田大C 19-21 関東学院大C @早大・菅平G【写真館】
早稲田大D 29-10 関東学院大D
【写真館】

夏の早関決戦第一ラウンド、ジュニア(CD)マッチが早大・菅平グラウンドで行われた。先陣を切ったDチーム。序盤は互いに攻め合いながらもラストパスが乱れるなど両チーム好機を得点に結び付けられず…。迎えた24分、先制はワセダ。No.8中野裕太のブレイクで一気にゴール前まで迫るとラックから左に展開、最後はWTB伊東健が左隅に飛び込むスピード感溢れるビューティフルトライ!春は圧倒された相手に対して接点でも集散早く度々ターンオーバー(部員席も大きく沸く!)、前半ロスタイムにトライを献上し同点とされるものの後半に期待を抱かせる戦いぶり。後半、相手陣で猛攻を仕掛ける時間帯が続き、ワセダの流れで迎えた19分。ペナルティから速攻、LO竹下和宏の崩し→LO原野陽亮のビッグゲイン→HO光宗良芙の仕留めとFW陣でタテ、タテと繋いでトライを取り切ると、直後の関東のキックオフミス(ダイレクト)で流れは完全にワセダ、押せ押せの展開に。23分、ゴール前スクラムからショートサイドをSH杉聡司が突いてトライ。26分、No.8中野裕太のブレイクから大外展開でWTB伊東健がトライと関東を突き放しにかかると39分にもゴール前スクラムからNo.8中野裕太(8単)→WTB阿部太一と繋いでダメ押し、29-10で完勝した。続くCチームマッチ。前半立ち上がり、関東FWの圧力にゴール前で苦しみながらもこの時間帯を凌ぐと8分、相手ペナルティから得たゴール前左ラインアウトモールを押し切って先制する。12分に関東FWにショートサイドを崩されて同点とされるとこの後も関東FWの執拗なサイド攻めを耐える時間帯が続く。相手のペナルティなどもあり得点を与えず再び凌ぎきると33分、左ラインアウトから右へ左へ…最後は外に残っていたLO永山大志→HO齋藤健と繋ぎ、その齋藤が走りきって勝ち越し、ハーフタイムを挟んだ後半6分にもSO松井一樹がトイメンを巧みにかわして独走、ポスト中央に飛び込み一気にワセダペースへ。この後もCTB村松賢一、WTB坪郷勇輝らを中心にBK陣が相手に次々と突き刺さり相手の前進を許さず、かなりの長い時間、関東陣で猛攻を仕掛けるものの、あと一歩のところで仕留め切れず…(結果的にこの時間帯に詰め切れなかったのが痛く…)。逆に36分、三度ゴール前へと押し寄せてきた関東FWに対して、ワセダFWが耐え切れず、ショートサイドを崩されて19-14とされると40分を超えたところからまたも自陣ゴール前に貼り付けに…。モール、スクラム、ピック&ゴー、相手の執拗なFW戦をペナルティなども挟みながらかわしていたものの49分、またもショートサイドを割られて万事休す…ゴールキックも決められて痛恨の逆転負けを喫した。

(写真)
後半6分、相手SOの内側を突いて一気に加速、トライをあげるSO松井一樹

■ 7/4 早稲田大1年 19-33 明治大1年 @早大・上井草G【写真館】
うだるような暑さの中、上井草で行われた恒例の1年早明戦。開始からゴール前に釘付けとなり、スクラムも完全に劣勢に立たされるなど苦しい展開に。それでもCTB坪郷勇輝の好タックル、FL古賀壮一郎の接点における仕掛けの早さなどで明治のアタックを寸断、トライは与えずスコアレスの状態が続く。早稲田はSO水野健人のハイパント、ディフェンス裏へのキックで活路を見出し敵陣に侵入、迎えた41分にはゴール前ラインアウトからモールと見せかけてSHが仕掛けるサインプレーでトライを狙う。が、息が合わずこぼれ球を蹴り返されて好機を逸すると直後の42分に相手WTBに独走トライを許し0-7で前半を折り返す。後半6分、それまで好守を見せていたSO水野健人が相手SOに一発で振られてトライを許すと、ここから11分、26分と連続トライを献上、一方的な試合展開となっていく。早稲田の反撃は後半残り10分から。29分右ラインアウトからラックを連取、最後はLO黒木東星がド真ん中をぶち抜いて反撃の狼煙をあげると38分カウンターから途中出場WTB土肥将也が中央突破、更に密集近場をPR垣永真之介が抜け出してトライ。43分にはゴール前ラック連取からFB廣野晃紀のタップパス(好判断!)→途中からWTB坪郷勇輝がファンブルしそうになりながらもボールにくらいついて執念で右隅へダイブ、怒涛の3連続トライで19-26と詰め寄るものの、ロスタイムの48分、明治にゴール前スクラムから相手WTBのスピードについていけず、決定的なトライを与え万事休す…昨年の大敗へのリベンジはならなかった。

(写真)
とにかくボールによく絡み、再三のゲインでチームを引っ張ったNO.8金正奎

■ 6/27 早稲田大 17-14 関東学院大 @三ツ沢球技場【写真館】
春の総決算、宿命のライバル・関東学院と三ツ沢で対戦した早稲田は3分、フリーキックから大外をWTB中隆彰がブレイク、一気にゴール前まで攻め込むとカントーがたまらず犯したペナルティから速攻、CTB田邊秀樹のキックパスがインゴールでバウンドしたところをNO.8山下昂大が抑えて先制、幸先よいスタートを切る。4分、自陣からまわしてWTB中濱寛造がビッグゲイン。6分、FB井口剛志の切れ味鋭いカウンター。この後も積極的に仕掛けて敵陣で試合を進めるもののハンドリングエラーに、不安定なラインアウトも重なって、ここぞで攻撃権を手放す時間帯が続く。12分に逆転されて迎えた18分、自陣ラックでのターンオーバーからすかさずSH榎本光祐が蹴り込むと反応したWTB中隆彰が足で運びゴール前で自ら拾ってトライ、再逆転に成功するものの流れは悪いまま。20分過ぎにはタテ続けにゴール前でピンチを迎える苦しい試合展開も逆に相手のミスに助けられて(23分、ラインアウトからFW戦も関東ノックオン。28分、ペナルティから素早く仕掛けられるも関東ノックオン。31分、スクラムトライを狙われるも関東オブストラクション…)前半を12-7とリードして折り返す。後半、関東キックオフからSO山中亮平が自陣から脱するべく蹴ったゴロパントを相手にチャージされるとそのままトライを献上…と最悪の立ち上がり。この後のリスタートがダイレクトでタッチラインを割るとスタンドのファンからも厳しい声が飛ぶなど異様な空気に…。PR垣永真之介、CTB田邊秀樹らがブレイクしてチャンスは作り出すものの、続くフェーズでパスが乱れたり、何でもないところでノックオンが起きたり…と悪い流れのまま後半も40分が経過、ここまでかと思われた42分、自陣でのジャッカルから大外に回してWTB中隆彰がビッグゲインで一気に敵陣へ。関東のペナルティから速攻を仕掛けるとミスマッチを的確に攻略したFB井口剛志から大外で待つWTB中濱寛造へのラストパスが通って、左隅へサヨナラトライ。苦しみながらもライバル対決に勝利、課題は残しつつも春シーズンの全ての日程を終了した。

(写真)
後半42分、土壇場で左隅に飛び込み、逆転サヨナラトライをあげるWTB中濱寛造

■ 6/26 早稲田大B 14-26 関東学院大B @関東学院大・釜利谷G【写真館】
早稲田大C 33-22 関東学院大C【写真館】
早稲田大D 5-34 関東学院大D
【写真館】

春季オープン戦の締めくくりとして恒例の早関対決4連戦、まずはBチーム以下の3連戦が敵地・釜利谷で行われた。Bチームマッチは4分、13分と連続トライを献上する苦しい立ち上がり。早稲田はこれまでの戦いぶり同様、ペナルティからもガンガン仕掛けて活路を見出そうとするものの関東ディフェンスの早いプレッシャーの前に再三ボールコントロールを乱されてリズムを掴めず…。悪い流れを変えようとSO吉井耕平も次第にディフェンス裏へのキックを多用、エリアを徐々に取り返し始めると31分相手陣左スクラムを起点に順目、順目に攻めて出来た右サイドゴール前ラックからSH西橋勇人が抜け出してトライをあげる。しかし直後の37分、スクラムでコラプシングの反則を取られると右ラインアウトからモールを耐えられずインゴールを明け渡すとハーフタイムを挟んだ後半8分にも自陣ゴール前スクラムから押し込まれてトライ(ホイールしたかに思われたが、笛はなくそのままトライが認められる…)、7-26と点差を広げられる。早稲田も後半15分過ぎから猛攻を仕掛けるも奪ったトライは31分、ペナルティからPR上田竜太郎がド迫力の突進で相手ディフェンスを力でこじ開けた1トライのみ。ノーサイド直前にクイックラインアウトからFB飯田貴也のビッグゲイン→NO.8河原ア務と繋いでインゴールに迫るものの追走してきた関東ディフェンスの激しいタックルの前にノックオン…とここでノーサイドの笛。この日を象徴するようなプレーで試合が終わり、明治、東海とAチームが敗戦した相手にも勝利を重ねて来たBチームにとってこの試合が春の初黒星となった。

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後半31分、重量級対決を制し、そのままスピードに乗ってインゴールに飛び込むPR上田竜太郎

■ 6/20 早稲田大 24-14 慶應義塾大 @三ツ沢球技場【写真館】
三ツ沢で行われた春の早慶戦、1分いきなりWTB中隆彰が右サイドを突破、2分WTB中隆彰のカウンターから相手が寄ったところをCTB内山竜輔が大外ゲイン…とタテ続けにビッグチャンスを迎えるもののいずれも仕留めのフェーズでノッコンと好機を逸する立ち上がり。5分に連続攻撃→慶應たまらずペナルティ→右ラインアウトモール→FWショートサイドをLO岩井哲史が飛び込んで先制するも、この後もチャンスは作れど得点には結びつかない時間帯が続く(19分には、左ラインアウトから一次攻撃でBKのパススピードで相手を崩す素晴らしいアタックもWTB中隆彰、痛恨のインゴールノックオン…)。それでも風上に立った前半は慶應のキックが伸びず、ほぼ慶應陣で試合が進み、迎えた29分、マイボールスクラムから狭いサイドをFB井口剛志→WTB中隆彰で攻略(井口のスピード+パスダミーで勝負あり!)、35分にはペナルティからCTB内山竜輔の突進でゴール前に迫るとFWがサイドを突いて相手ディフェンスを引き寄せると最後は右に振ってFL中村拓樹が余ってトライ、前半を19-0とリードして折り返す。後半に入ってもチャンスは作れどここぞでセットプレーが乱れて、チャンスを逸する展開。28分には自陣ラインアウトのクイックスローから果敢に攻めるもSO山中亮平のパスが相手CTBの伸ばした手にひっかかってインターセプト、慶應にこの試合初トライを許すと43分にもラストプレーの互いの攻め合いから慶應に根負けしてトライを奪われる。ワセダは38分にペナルティから速攻を仕掛けてSO山中亮平→WTB中濱寛造のホットラインで1トライを追加するに留まり、後半はスコアで負けて、28-14でノーサイド。試合後の円陣での「取りきるところで取り切れてない」と反省の声がこの試合の全てだった。

(写真)
前半、プロップとは思えない走力で大外をゲインするルーキーPR垣永真之介

■  6/19 早稲田大B 32-5 慶應義塾大B @早大・上井草G【写真館】
早稲田大C 35-19 慶應義塾大C
【写真館】
早稲田大D 5-38 慶應義塾大D 【写真館】

前半、いきなりペナルティが続いて自陣に押し込められるイヤな立ち上がりも4分、自陣ラックをキレイに超えてターンオーバーに成功するとFB飯田貴也がビッグゲイン、内にサポートについたNO.8金正奎が走り切って先制トライ、ワンチャンスを取りきる。更に18分、ラック連取からSO吉井耕平が外のスペースに絶妙のキックパス、ダイレクトでフリーのWTB原田季郎がキャッチャしてトライ(部員席からも「巧い!」の感嘆の声)。35分にも相手陣左ラインアウトからNO.8金正奎が起点を作り(ラック)、素早く右にまわしてFB飯田貴也-WTB大塚悠介でトライ(FB飯田の絶妙のラストパス。受け手のWTB大塚との息もピッタリ)と前半を15-0とリードして折り返す。後半、スクラムで相手と呼吸があわず度々FKを与えてリズムに乗れず、中盤を行ったり来たりの静かな立ち上がり。試合が再び動き始めたのはSO吉井耕平のライン裏のチョン蹴りから。拾ったCTB田邊秀樹→WTB大塚悠介で大外を攻略すると、ペナルティを挟んで速攻→大外展開でFB飯田貴也がトライ。23分にもペナルティから攻めてCTB田邊秀樹の絶妙のパスが外に通った時点で勝負あり、2対1のフェーズを確実に仕留めて(WTB大塚悠介がトライ)、慶應を突き放すと、36分にはHO須藤拓輝の素晴らしいジャッカルからCTB藤近紘二郎が外のスペースを走りきってダメ押し。38分に攻め込んだところでのパスミスを足にかけられてトライを返され完封こそ逃したものの危なげないゲーム運びで32-5で勝利した。

(写真)
後半、相手タックルを弾き飛ばして前進するルーキーNO.8金正奎

■  6/12 早稲田大B 50-10 立正大 @立正大・熊谷G【写真館】
早稲田大D 10-59 立正大B
アウェイ・熊谷(気温30度オーバー!)に乗り込んでの立正大との一戦は前半12分、ゴール前ペナルティから素早く仕掛けてCTB下平泰生がゴールライン目前まで迫るとラックサイドを潜り込んで(トライ記録者は確認できず…)先制する。序盤からワセダBがボールを動かしフェーズを重ねるも、要所のラックで立正に絡まれてペースダウンという形が何度も続き、意図する形ではトライを取りきれず。それでも22分相手のパスが乱れたところを拾ってFB飯田貴也がステップ一閃から大外を走り抜いて独走トライ、28分ハイパントのバウンドボール処理(大外展開)→WTB中隆彰が爆走、個人技で4人を抜き去って5人目を引き摺りながらインゴールへダイブと個人技で得点を積み重ねる。前半終了間際の39分にも左ラインアウトからの一次攻撃でCTB藤近紘二郎が巧く体をスピンさせて防御の裏に抜け出るとゴール前でディフェンスを一身に引き付けて絶妙のラストパス(CTB下平泰生がトライ)、両CTBのコンビネーションで取り切って前半を26-5で折り返す。後半に入り、9分ラックでターンオーバーを許し連続攻撃からトライを献上(前半の失トライもラックでのターンオーバーから…)と立正にブレイクダウンの攻防で後手を踏む場面もありつつ、15分過ぎからはワセダBのトライラッシュ。15分、ゴール前ペナルティからFW戦を仕掛けると見せつつその裏をBK陣がパスで射抜いてCTB下平泰生がトライ、22分にはFL牛房佑輔のブレイクからFW陣が雪崩れ込んでトライ(レフリーごとインゴールに雪崩れこむ珍プレー…)27分、41分にも(一度は退くも再び投入された)WTB中隆彰が連続トライと畳み掛けてダメ押し、50-10で圧勝した。

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前半28分、圧巻の4人抜きでトライをあげるWTB中隆彰。この日3トライの活躍。

■  6/5 早稲田大B 80-12 埼玉工業大 @早大・上井草G【写真館】
早稲田大C 24-48 東芝青梅 リーグ戦2部・埼玉工業大をBチームが迎え撃っての一戦は開始からワセダの一方的な試合に。3分、ペナルティから右に左にと揺さぶって最後はFB飯田貴也が抜け出し先制トライをあげると10分、ディフェンスでプレッシャーをかけて相手のノックオンを引き出すと中央スクラムから8-9で右サイドを攻略、FB飯田貴也-WTB大塚悠介(絶妙のラストパス!)と繋いでトライ。20分にもFKから攻めて最後はCTB藤近紘二郎が抜け出しトライ(藤近は忠実なフォローで3トライの活躍!)とラックを重ねて次々とミスマッチを作り出しては面白いようにインゴールを駆け抜ける展開が続く。29分(SO松井一樹のブレイク→FB飯田貴也)、31分(カウンターからWTB廣野晃紀→リターンパスをサポートしたCTB藤近紘二郎)、34分(右ラインアウトからFL牛房佑輔クラッシュ→逆目をFB飯田貴也が抜けて最後はWTB大塚悠介)、38分(FB飯田貴也のショートパント→自らキャッチ→内にサポートについたPR小林勝宗)と怒涛のトライラッシュで47-0として前半を折り返す。後半1分、スクラム(この日は抜群の安定、むしろ相手を押し込む場面も多々!)から8-9で抜け出し再びリターンパスを受けたNo.8河原崎務が独走して幸先良いスタートを切るも、ペナルティが続いて自陣に押し込められる時間帯が続き、しばし辛抱の時。14分、スクラムから8-9(スクラム安定で効果的なアタックに!)でSH西田剛が抜け出すと出来たラックからLO井村達朗が素早くパスアウト、FB飯田貴也が抜けてCTB藤近紘二郎と再び猛攻開始。17分、キックオフを自陣から繋いでノーホイッスルトライ(WTB大塚悠介)をあげるとこの後も2トライを追加し、埼玉工業大を圧倒。終了間際にタテ続けに相手に突破を許して連続トライを献上し、ちょっぴり反省点を残しつつも、相当に暑い気温の中でも少しの妥協もない超高速アタックラグビーで快勝した。

(写真)
ゲイン連発、自由自在に走り回り先制トライを含む3トライをあげたFB飯田貴也

■  6/2 早稲田大1年 24-14 慶應義塾大1年 @慶應・日吉G【写真館】
敵地・日吉に乗り込んで行われた1年早慶戦。先制はワセダ。11分、今年のワセダの代名詞ペナルティからのハリーが相手ノット10mを誘い、タッチへ蹴りだすと直後の右ラインアウトからグラウンドを広く使った展開で右へ左へ揺さぶりをかけ、最後はPR垣永真之介のワンハンドパスを受けたWTB森村健斗が左サイドを駆け抜けてトライ。更に15分にもNO.8金正奎、FL古賀壮一郎らFW陣の流れるような繋ぎから最後はLO黒木東星が相手タックルごと豪快にダイブ、10-0とリードを広げる。しかし22分、慶応にゴール前ラックサイドをあっさりと崩されトライを献上、迎えた直後のキックオフ、マイボールとするもののパスミスを拾われ逆襲を受けると流れは一転、自陣深く押し込められる時間帯が続く。ワセダも果敢に自陣深くから仕掛け、ゲインこそするものの中盤まで盛り返したところでミス、ペナルティで再び自陣深くに戻される…この繰り返しで苦しい戦い。ゴール前密集戦でのFL古賀壮一郎、PR垣永真之介らFW陣の必死の抵抗と慶応の自滅に助けられてトライラインこそ超えさせなかったものの重苦しいムードのまま前半10-7で折り返す。後半、再び流れを引き寄せたのはFW陣。8分自陣から回してNO.8金正奎、PR呉泰誠、PR垣永真之介らで左サイドを攻略、一気にゲインすると最後はLO黒木東星が相手タックルを引きずったままインゴールに飛び込む。後半も自陣からでも積極的に攻めるスタイルは崩さず、アタックの精度が上がらず決め手を欠くものの17-14で迎えた後半28分、スクラム(この日は慶応側の申し出によりノーコンテスト)から右へ展開、ラックサイドをSH辰野新之助が裏に出ながら桐蔭学園からコンビを組むCTB藤近紘二郎へと繋ぐとその藤近がスピードに乗って相手FBをも振り切って独走、勝負を決めるトライをあげる。ディフェンスでも随所に前に出る好タックルで慶応の反撃を封じて24-14でノーサイドの笛。昨年敗戦を喫したこのカード、今年は見事雪辱を果たした。

(写真)
前半、密集の近場を突破、チャンスを広げるFL古賀壮一郎。攻守に渡り接点で果敢にファイトした。

■ 5/23 早稲田大C 19-38 成蹊大 早大・上井草G【写真館】
同じ対抗戦グループの成蹊大を上井草に迎えて行われた雨中の一戦、試合の入りはタックル後の働きかけ良くタテ続けにラックでターンオーバーを奪う勢いのつくスタート。しかし、チームの上下を問わず現時点で最大の課題となっているスクラムが落ち着かず11分、成蹊に自陣ゴール前スクラムを押し込まれそのままサイドを破られて先制を許す。18分にも同じように自陣ゴール前スクラムを押し込まれ、FWが完全にスクラムに貼り付けになった状況を相手SOにサイドを突かれて再びトライを献上する。元気のなかった早稲田の火付け役はCTB山崎智朗。自陣からのハイパントをスーパーキャッチ(上井草もどよめき!)&ビッグゲイン、一気に敵陣に入り込みエリアを挽回すると、35分相手ゴール前右スクラムからCTB藤近紘二郎がアングルを変えて中央突破、ポスト真下に走りこんでトライを返し、反撃開始。前半終了間際にトライを与えるものの後半4分、右ラインアウトから復帰のFL清登明→WTB坪郷勇輝→CTB山崎智朗と次々に湧き出るフォロワーにテンポ良くパスが繋がり14-21と点差を詰める。一気に波に乗りたい早稲田であったが、この後攻めながらもハンドリングエラーが続出…逆に19分、相手のカウンターアタックからトライを献上すると27分、34分と畳み掛けられ14-38と点差を広げられる。終了間際のロスタイムにこの試合初めて(?!)スクラムで組み勝ってターンオーバー、一気の逆襲でWTB坪郷勇輝が独走トライを返すものの時既に遅く…19-38で完敗した。

(写真)
前半35分、SO熊谷との桐蔭学園コンビでディフェンスを攻略、反撃の狼煙となるトライをあげるルーキーCTB藤近紘二郎

■ 5/22 早稲田大B 48-5 大東文化大B 早大・上井草G【写真館】
晴天の上井草グラウンドに大東文化大を迎えてのBチームマッチ。試合は開始からワセダが猛攻を仕掛ける。2分、相手のパスミスに素早く反応、FL鈴木稔也、CTB内山竜輔らが前に出てチャンスを広げると、タイミング良く走り込んできたPR小川洪平がラインブレイク、追走を振り切って先制トライ。続く4分、キックオフ確保→SO森田慶良のハイパン→(相手のキック処理が中途半端になったところを)CTB下平泰生がキープ→大外展開でWTB黒澤健独走とノーホイッスルトライ。10分、左ラインアウトから一次攻撃でCTB内山竜輔がブレイク、次々に襲い掛かるタックルをヒラリ、またヒラリとかわして中央に独走トライとわずか10分で19-0とリードを奪う。この後中盤をいったりきたり、ワセダの猛攻再開はウォーターブレイク(暑い1日でした…)を挟んだ20分過ぎから。22分、右へ左へ…内に外にと散らしてディフェンスを振り回すと最後は右サイドで余ったWTB大塚悠介がトライ。24分、FB廣野晃紀がタッチライン際を駆け上がって追走振り切りトライ。35分には敵陣スクラムからボールが出たところを素早くFL斎藤渉が潰して2人目、3人目も反応、ターンオーバーに成功すると大外展開から最後は混戦をWTB黒澤健が突いてトライ。41分にもペナルティから素早く仕掛けてFL斎藤渉が独走トライ。前半に7トライと畳み掛けてディフェンスも危なげなく43-0と完璧なゲーム運びで折り返す。しかし後半に入ると試合の形成は一転。前半からホイールを許していたスクラムが後半2分いきなりターンオーバー許す(この後もスクラムに苦しむ…)とこの後ペナルティも重なり前半とは一転、殆どの時間帯を自陣で過ごす事に。決定機で相手のミスにも助けられて得点こそ奪われずにいたものの25分、一人一人のタックルが軽くなったところを繋がれてついにトライを献上。面白いようにパスが繋がっていた前半とは一転、攻めても単発に終わるケースが多く、後半のトライは終了間際のペナルティからの速攻の1本のみ。終日晴れ渡った天候と同じにはならず「快晴のち曇」の試合となった。

(写真)
後半、ディフェンス2人の間を切り裂きインゴールに迫るCTB内山竜輔。4年生らしくチームを鼓舞する声も良く出ていた。

■ 5/16 早稲田大 12-36 東海大 早大・上井草G【写真館】
早稲田大B 39-12 東海大B 
【写真館】
春オープン戦開幕戦にして大一番、東海大を上井草グラウンドに迎えてのABマッチはグラウンド周囲を幾重にもファンが取り巻く中で行われた。Aチームマッチ、ワセダは前半7分、ペナルティからタッチに蹴りだしての敵陣ラインアウトを相手の陣形が整う前に素早くスローイング、CTBクラッシュで出来たラックから逆目に振ってFB井口剛志がステップ一閃(相手ディフェンスは棒立ちのまま動けず!)、ポスト真下に飛び込み幸先よく先制する。続く10分も速いテンポで攻め立ててのトライチャンスも、ラストパスが乱れて(タッチに…)好機を逸すると逆に12分、ペナルティから東海FWを自陣深くに招き入れてしまい、最後は敵将・NO.8前川鐘平一人に崩されてトライを献上、流れが変わる。26分自陣スクラムを回されて相手ボールになると(スクラムは終始劣勢)、8単→FWサイドゴリゴリを防ぎきれず逆転を許す。更に35分にも自陣ゴール前スクラムからスクラムトライを献上、前半を7-17で折り返す。後半に入るとセットプレーが完全に崩壊…ラインアウトでタテ続けにノットストレートを取られる、スクラムも殆どのケースでターンオーバーを許すなど攻撃の起点を完全に失ったワセダは時折、FB井口剛志、WTB原田季郎らバックスリーの切り返しによるビッグゲインで上井草を沸かせるものの後が続かず…。結局後半にも15分、19分、33分とトライを献上、ワセダの反撃は28分のカウンターからのWTB原田季郎の独走トライのみ(相手ディフェンス2人を手玉に取る緩急自在のコース取りは見事!)に終わり、12-36で完敗した。先立って行われたBチームマッチでは外のスペースで勝負して活路を切り拓き、ペナルティからの速い展開で仕留める爽快なアタックで東海BKを翻弄(特にCTB宮澤正利のヨコへの動きは絶妙!)、前半から4連続トライをあげるなど終始試合の主導権を握ったまま39-12で快勝した。

(写真)
前半7分、キレ味抜群のステップでディフェンスを置き去りにして先制トライをあげるFB井口剛志

■ 5/15 早稲田大C 10-35 東海大C @ 東海大・湘南校舎G【写真館】
早稲田大D 19-55 東海大D 
【写真館】
春季オープン戦開幕、リーグ戦王者・東海大との4連戦の先陣を切ったジュニアマッチ。Cチーム戦は序盤、10分に先制トライを許すとスクラムでも再三ホイールを許して攻撃権を失うなど苦しい展開。ワセダが流れを掴んだのは30分を過ぎてから、相手ペナルティ→速攻、再び相手ペナルティ→速攻…とテンポアップ。31分、37分とペナルティからの速攻でWTB坪郷勇輝が連続トライ、逆転に成功する(相手円陣からも速いテンポに困惑の声が…)。前半を10-7とリードして折り返したワセダも、後半5分自陣ゴール前マイボールスクラムを押し込まれてターンオーバーを許すと相手FWに密集サイドを崩され逆転されると、(スクラムは終始劣勢でマイボールを奪われる事もしばしば…)攻め込みながらも仕留めきれず、逆に相手には確実にトライを重ねられて(14分、20分、35分)、終わってみれば10-35と完敗した。先立って行われたDチーム戦も前半13分の相手先制トライ(ボールを持ちながらもアタックで前に出れず苦し紛れのパスが乱れたところを拾われ独走トライ)が象徴的シーン…攻めが横に流れ勢いを失ったところを相手ディフェンスの餌食になる悪循環で前後半あわせて9トライを与え、19-55で敗戦を喫した。

(写真)
前半31分、ペナルティからの速攻で相手ディフェンスを振り切って同点トライをあげるルーキーWTB坪郷勇輝

■ 4/29 早稲田大Sr1 39-17 早稲田大Sr2 @ 早大・上井草G【写真館】
早稲田大Jr1 34-17 早稲田大Jr2 
【写真館】
強い日差しに時々パラパラとにわか雨、そして強風と忙しい天候の中、行われた部内マッチ。13時から行われたシニアの縦割り戦では試合開始から押し気味に試合を進めるシニア1チーム(以下Sr1)が、前半4分相手陣でのスクラムからショートサイドを9-14(榎本光祐→黒澤健)であっさりと崩して先制する。続く28分にモールを押し込みNO.8有田隆平、更に38分にはカウンターアタックから大きく振って再びNO.8有田隆平、主将の連続トライでペースを掴むと41分にはキックオフから一気に切り返してFL土屋鷹一郎、NO.8有田隆平らが繋いだボールを最後は再びFL土屋鷹一郎、ノーホイッスルトライで前半を22-0とする。(シニア2チーム(以下Sr2)はトライ後のキックオフを2度ダイレクトタッチとして、自陣での戦いを余儀なくされたのが痛かった…)後半に入り3分、Sr1はゴール前ラックからスペースに走りこんできたCTB宮澤正利がドンピシャのタイミングでパスを受けてトライして点差を広げる。沈黙を続けていたSr2の反撃は後半20分過ぎたあたりから。23分、自陣ペナルティから果敢に仕掛けると更にペナルティを挟み最後はCTB坂井克行がこじ開けてトライ、更には26分キックオフリターンから繋いで最後はキックパスをWTB原田季郎、33分にも自陣ペナルティから繋いでWTB岩澤慶吾が巧みなランニングで対面勝負に勝って3連続トライ、自陣からでも果敢に仕掛ける積極的なアタックで一気に点差を詰め寄るものの反撃もここまで。38分、Sr1が中央スクラムからFB井口剛志のゲイン→サポートのFL土屋鷹一郎と渡ってトライすると、40分ペナルティから自ら積極的に突っ込んだPR垣永真之介が雄叫びを上げながら左隅にダメ押しのトライ、39-17で有田隆平主将が率いるSr1が勝利した。先立って行われたジュニアの縦割り戦(スクラムノーコンテスト形式)では前半ジュニア2チーム(Jr2)が後半10分にCTB森田慶良のトライで逆転に成功するも、ジュニア1チーム(Jr1)は後半25分過ぎから4連続トライと畳み掛けて逆転勝利した。全体的に攻め込んでのハンドリングエラー、ノットリリースが多発するも貰ったペナルティからは積極的に仕掛け、ボールはワイドに大きく動かす、そういった意思の見えた1日だった。

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左サイドで抜群のキープ力で味方のフォローを待つSr1(白)WTB中濱寛造

■ 4/25  早稲田大1年 12-20 早稲田大2年 @ 早大・上井草G【写真館】
緑の鮮やかな上井草グラウンドで、恒例の入部式・新人歓迎試合が行われました。純白のジャージ、左胸にデカデカと書かれた名前、フレッシュなルーキーがズラリと横一列に並び、島田部長、矢部ROB会長、辻監督と順に挨拶。辻高志監督が「4年間、おなかいっぱいになるまでこのグラウンドで自分らしく頑張って下さい」とエールを送ると33人の1年生がそれぞれに自分の言葉でアカクロそして荒ぶるを目指す事を決意表明。トリとなる新人総代は花園優勝キャプテン、東福岡高校出身のPR垣永真之介…「この仲間達と4年後最高の結果を」と33人の思いを結びます。式の最後は有田隆平主将、「1日1日今日から勝負は始まっていると思うので一緒に頑張って行きましょう」と新しい仲間を歓迎、キャプテンソロで始まる部歌「北風」が上井草の青空に吸い込まれて行きました。アップの時間を挟んで15時15分からは新人歓迎試合。前半から1年生チームは接点で健闘、PR垣永真之介、NO.8金正奎らがファイトしてターンオーバーを重ねると、一度ゲインされても粘りのカバーディフェンスで上級生を前半15分の1トライのみに封じます。迎えた前半ロスタイム、左展開からWTB土肥将也がゲイン、ラックからLO近藤貴敬が近場をスピードに乗って突破、インゴールに飛び込み同点として前半を折り返します。後半に入ってもSO間島陸のロングキックでエリアを確保(対する上級生はプライドからか自陣からでも積極展開。その中でNO.8中野裕太は別格の破壊力!)、20分まで一進一退の攻防を続けた1年生チームでしたが、上級生チームが切り札・原田季郎を投入した直後の23分から上級生チームのワイド展開についていけず3トライを献上。32分に相手ボールラインアウトを奪ってNO.8金正奎→FB廣野晃紀と繋いで一矢を報いたものの、12-20と惜敗。それでもアタックでスペースにPR垣永真之介、NO.8金正奎らランナーが積極果敢に飛び込み、ディフェンスでも思い切り良く前に出て上級生を慌てさせた大健闘の戦いぶりに上井草に詰め掛けたファンから温かい拍手が送られ、早大ラグビー部員としての第一歩を記しました。

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後半、鋭いランとラストパスでトライを演出、攻守にインパクトを残したNO.8金正奎

■ 4/18 全早稲田大 52-45 全明治大 @秩父宮ラグビー場 
全早慶明対抗最終戦はタテの明治、ヨコの早稲田、両校の持ち味がぶつかり合う展開。立ち上がり2分、ペナルティから明治FWのタテ、タテ…最後もHO→PRと繋がれてトライを献上すると、6分にもゴール前スクラムから相手8単を起点にFWで押し込まれて連続トライ、強烈な先制パンチを食らう。早稲田もリアクションの速さで対抗、12分にペナルティから素早く仕掛けて最後はWTB原田季郎がディフェンスを切り裂きトライ、この後も右に左に大きくボールを動かし次第に早稲田ペース。エリアの取り合いでも次第に優位に立ち始め、流れに乗るかと思われた24分、痛恨のインターセプトから一気に切り返されると30分にもトライを献上、7-24と逆に点差を広げられる。それでも明治のペナルティの多さに付け込んで再び敵陣に侵入すると、36分ペナルティからゴール前スクラムを選択、8単→SO大田尾竜彦のタテ(大田尾は倒れながらも懸命の一伸びでインゴールに到達!)、40分SO大田尾竜彦のハイパント→NO.8有田隆平のキープ→CTB坂井克行のスピードで連続トライ、19-24と点差を詰めて前半を折り返す。後半に入ると試合は壮絶な打撃戦へ…6分早稲田(ゴール前右ラインアウトモール→HO種本直人が抜け出し→NO.8有田隆平が潜り込む)、9分明治(FB井口剛志の自陣でのキックがチャージされ…)、12分早稲田(自陣からFB井口剛志が借りを返す鮮烈な独走トライ!)とこの時点で31-31。17分、そして22分、スクラム、モールと明治のFW戦に完全にやられて連続トライを献上するも、早稲田も負けじと反撃、27分相手ノックオンから切り返してこの日引退試合のFL上村康太がハンドオフ一撃。直後の29分、自陣から仕掛けてCTB今村雄太がビッグゲイン、溜まらず明治が犯したペナルティからWTB首藤甲子郎が仕掛け&仕留め、同点に追いつく。決着は38分右ラインアウトから左へ展開、左タッチライン際で出来たラックから折り返してグラウンド横幅いっぱいを一往復、NO.8有田隆平からのラストパスを受けたLO岩井哲史が走り切ってトライ、52-45で乱戦を制した。
■ 4/11  練習 @早大・上井草G  
11日、上井草グラウンドはスプリングスクール→通常練習→新人練習と学生とコーチの声が1日中響き渡っていました。午前のスプリングスクール、部員の練習前アップとどこか穏やかな空気が一変したのは14時の練習開始の鉄笛。この笛を合図に後藤禎和コーチの大きな声が響き渡り、部員達の空気も一変。当たって、当たって、また当たって…メニューこそ変わるものの激しいコンタクト音が響き渡る練習を延々と1時間半(見ているファンも「激しいね」と思わず口にするほど)、倒れ方が悪かったりすると容赦なく「アゲイン」の声が飛び、この時期にして全く妥協のない厳しい練習が行われていました。激しい練習が終わったかと思えば、今度は1500m走→インターバル→1500m走を数セット(3セットでしたか…)、これにはさすがに引き上げてくる部員も「今日はキツかったです」とヘロヘロ顔でした。

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コンタクトスーツがフル稼働した1日、アタック&ディフェンスで抜け出る中村拓樹

■  4/4 YC&ACセブンズ @横浜・山手YC&ACG【写真館】 
セブンズの春、その初戦となるYC&ACセブンズ。開幕戦で同じ成蹊大と対戦した早稲田は開始早々、井口剛志の仕掛け→近藤統靖のゲイン→フォローの土屋鷹一郎と繋いで先制すると、4分スクラムから坂井克行が一発で、6分自陣で回す相手にプレッシャーをかけてインゴールに押しとどめると混沌とした状況で坂井克行が抑えて連続トライ、前半で21-0として折り返す。後半立ち上がりに相手のキックを中心としたアタックからトライを献上するも、2分村田大志のタックルから鮮やかにターンオーバーに成功、坂井克行が無人のフィールドを駆け抜けると、5分ラインアウトから村田大志が個人技で、6分アングルチェンジから飯田貴也が抜け出して、40-7の快勝でチャンピオンシップトーナメントへと進んだ。チャンピオンシップ1回戦、トップリーグ・リコーとの一戦は前半、ペナルティが相次ぎ自陣に押し込められる苦しい展開、3分、5分と連続トライを献上。さらにロスタイムに早稲田が攻め込みいい形になりながらも、逆にターンオーバーから3つめのトライを許し、前半で0-19のビハインドを背負う。後半に入り4分、坂井克行のゲイン→原田季郎のホレボレするようなスピードで反撃の狼煙となるトライをあげると、流れは早稲田。更に7分有田隆平主将の会場をどよめかせるような粘りのドライブで、一気にゴール前まで攻め込むと村田大志がポッカリと空いたラックサイドを突いてトライ。しかしこのプレーの直前でタイムアップを知らせる鐘がなり、反撃もここまで。前半の失点が響いて14-19で惜敗、この大会2年連続でリコーの壁に阻まれる形となった。

(写真)
2戦ともに後半から出場、積極的に仕掛けるアタックでディフェンスの裏に出る村田大志

■ 4/3 全早稲田大 19-26 全慶應義塾大 @秩父宮ラグビー場 
2シーズンぶりに行われた全早慶明シリーズ。初戦で全慶応と対戦した全早稲田は大田尾竜彦・矢富勇毅・五郎丸歩らヤマハ勢を中心にトップリーガーを揃えた布陣で臨んだ。序盤はラインアウトが安定せず、ペースを掴めない時間帯が続く。先制トライは20分、ゴール前スクラムからブラインドサイドで待つFB五郎丸歩へ。残り5メートルをパワー勝負で制するとタッチライン際で左手を目いっぱい伸ばしてトライ。24分にトライを返され逆転を許すものの、29分ラック連取から最後は右WTB中濱寛造が左へと回り込み左中間に逆転のトライ。早稲田は繋ぎの局面でミスを連発しながらも、慶応もあと1本のラストパスが乱れるなどお付き合い、12-7とリードして前半を折り返す。後半に入ると2分ラインアウトでのサインプレーから、8分カウンターアタックから、タテ続けにトライを献上する苦しい立ち上がり。この後もペナルティを連発し、なかなか自陣から脱出できない早稲田であったが、26分慶応陣での相手スクラムからのキックをFL吉上耕平がチャージ、そのままマイボールとすると間髪入れずに左へ大きく展開、ロングパスを受けたWTB首藤甲子郎がフリーとなって同点トライをあげる。最年長プレーヤーの勇気あるビッグプレーで悪い流れを脱するかに思われたが勝負のラスト10分、慶応に自陣から繋がれてゴール前まで攻め込まれるとペナルティから速攻を仕掛けられて決勝トライ…19-26で初戦を落とした。
■ 2/10  早田組追い出し試合 @ 早大・上井草G【写真館】  
上井草グラウンドで早田組追い出し試合が行われました。今年は4年生対下級生選抜の真剣試合はなく、最初から穏やかムード。全員で円陣を組んで出陣した4年生に対して3年生、2年生、1年生…の順番で対戦する形式でした。1年生との試合では、女子スタッフも出場。松原彩乃トレーナーが独走すると妹の里英トレーナーがタックルで阻止(?)にいく場面や、1年生がセクハラタックラー(?)と化して倒す場面もあり、上井草が沸きます(ボールは児玉優子マネージャーへと繋がれポスト真下にトライ)。最後は中竹竜二監督が4年生チーム側に出場、自らチップキックで抜きにかかったり、本気タックルを決めたりと活躍(?)します。追い出し試合ラストプレーは、中盤付近で中竹監督が持ち込んだボールに一人、また一人と4年生がモールに参加、最後は4年生全員が中竹監督を中心に固い結束を感じさせるモールでインゴールへ、追い出し試合が締めくくられました。この後は4年生全員で写真を撮ったり、ファンと交流したり、そして恒例の儀式、後輩たちへのジャージへの寄書きの儀式へと進み、去り行く4年生そして中竹監督の前には後輩たちが長い列、早田組の荒ぶるに賭けた思いは全て有田組へ継承されていきました。

(写真)
中竹竜二監督、早田健二主将、田邊秀樹副将を中心に集合写真に収まる早田組メンバー


■  3/28 フレンチ・リビエラセブンズセレクションマッチ @横河電機G【写真館】 
横河電機グラウンドで行われたフレンチ・リビエラセブンズセレクションマッチ。6チームを2グループに分けて、グループ内3チーム総当りの予選リーグ(8分1本)を行い、その後順位決定戦(7分ハーフ)を行う方式で行われました。(コンバージョンキックはなし。)予選リーグ1組では中濱寛造選手、牛房佑輔選手、岩井哲史選手らを軸としたチーム3が圧倒的な力を発揮して勝ち抜きます。予選リーグ2組では2試合が引分けとなるなど混戦となりましたが、田邊秀樹選手、井口剛志選手を中心としたチーム6が勝ち抜き決勝戦へ。決勝戦はチーム3が牛房佑輔選手の連続トライでリードを奪いますが、チーム6は後半、田邊秀樹選手の突破からチャンスを掴み井口剛志選手のステップ一閃、反撃の狼煙となるトライを返すとキックのこぼれ球をキャッチした西田剛選手が走り切って同点トライ。迎えた後半終了間際ゴール前ペナルティからチーム6は右へ展開、最後は土屋鷹一郎選手が無人のフィールドを走り切って劇的な決勝トライ、3-2で優勝しました。MVPには準優勝チームながら攻守に積極的に動いた牛房佑輔選手が選ばれ、フランス行きへ大きくアピールしました。

■予選リーグ1組
チーム1 1−0 チーム2
(チーム1:黒澤)
チーム3 4−1 チーム1
(チーム3:岩井、光宗2、牛房 チーム1:中野)
チーム3 2−0 チーム2
(チーム3:岩井、光宗)

■予選リーグ2組
チーム5 2−2 チーム4
(チーム5:吉田、井村 チーム4:宮澤、小林勝)
チーム6 2−0 チーム4
(チーム6:村松、瀧口)
チーム6 2−2 チーム5
(チーム6:田邊、大伴 チーム5:原田2)

■5位、6位決定戦
チーム2 4−1 チーム4
(チーム2:小川、小林勇、斉藤渉、福崎 チーム4:森田)

■3位、4位決定戦
チーム5 4−3 チーム1
(チーム5:近藤2、原田2 チーム1:黒澤、坂井2)

■1位、2位決定戦
チーム6 3−2 チーム3
(チーム6:井口、西田、土屋 チーム3:牛房2)

(写真)
この日のトライ王は圧倒的なスピードと腰の強さで4トライをあげた2年生原田季郎選手(チーム5)

■ 3/13  練習 @早大・上井草G  
13日、春らしい温かな空気に包まれた上井草グラウンドで、辻高志新監督の指導のもと午前、午後でメンバーを分けての練習が行われました(天然芝は養生中の為、サブグラウンドのみ使用)。月田伸一、小森允紘両コーチら新スタッフも顔を揃え、タックル、パスの基本スキル練習を3つのグリッドに分けて、時間交替で全てのメニューを消化する形で練習が進みました。その後に行われたポジション別練習ではプロップ陣が約1時間スクラム練習場にこもりっきりで、スクラムの組み方の基礎から、姿勢を維持するメニューまで悲鳴が上がるほどのハードトレーニング。どのポジションよりも長くポジ練を行ったプロップ陣は練習終了後、皆ぐったりという様子でした。グラウンド内を精力的に動き回った辻監督が明るく練習を引っ張れば、新4年生が積極的に練習を盛りたてるなど、新しいシーズンが始まった事を実感できる1日でした。

(写真)
新生有田組始動。昨年シーズン終盤の故障も癒えて練習を引っ張る有田隆平主将

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