勇気

11月7日、ジュニア選手権・帝京大戦。49-45…メンバーの入替えなどもあったラスト10分こそ4連続トライでスコア上は肉薄されたものの試合を通じて全員が接点、特にディフェンスで体を張り続けての快勝、ゲームキャプテンを務めた4年生・LO大ア哲徳選手も胸を張ります。

「コンタクト、ブレイクダウンの部分で戦えていた。勝因は全員が体を当てられたことだと思います。」(LO大ア哲徳選手)

4日前にAチームが敗戦、抜かれないような待ち気味のディフェンスが結果的に受けに回ってしまったと振り返り、ディフェンスで前に出てプレッシャーをかけようとディフェンスを修正、それに加えて戦う気持ちも4年生を中心に意思統一します。

「(A戦は)春から積み上げてきたブレイクダウンのところでちょっと引いてしまい、そこで相手にモメンタムを与えてしまった。絶対自分たちは引かない、Aからの悪い流れを断ち切ると強い気持ちで挑みました。ここで見せられれば流れを変えられるとBチームの練習から言ってきたので試合に向けてメンタルの部分でいい準備が出来たのかなと思います。」(LO大ア哲徳選手)

「Aチームが出来なかった部分をBチームが4年生を中心にやろうと。今週の始めから接点の部分はずっと拘ってきて、試合前もこの試合は接点だとずっと話していました。Aチームが負けたから逆にBチームが接点の部分で帝京を圧倒できれば、僕達にもチャンスだとずっと言ってました。」(HO原朋輝選手)

試合前の誓い通り、キックオフの笛とともに前に出続けてダブルタックル、ブレイクダウンで相手のノットリリースを誘うなど接点でファイト、ディフェンスプレッシャーで相手のミスを誘い試合の流れを引き寄せます。

「帝京の強いブレイクダウンのところでワセダが戦えたので勝つ事ができた。タックルは自分の強み、そこの部分は試合前から出そうとずっと思っていたのでそれが出せたのは良かったかなと思います。」(HO原朋輝選手)

「春からずっと大事にしていたコンタクトの部分、そこを引かなかったらこういった結果になるのだなと。体を張りつつ、自分の強みであるブレイクダウンの絡みを意識してやっていました。いいアピールができたかなと思っています。」(FL田中智幸選手)

タックルが決まる度、接点で相手ペナルティを告げる笛が鳴る度、上井草の部員席は大盛り上がり。全ての部員に勇気を与える一戦、この一戦をしっかりとチームにとって意味のあるものにしたいと4年生たちは言葉を揃えます。

「ここ数戦…筑波戦、青山学院戦とワセダとしていい試合が出来ていなかった中で帝京戦で負けてしまって…。ワセダ全体の流れの中であまり良い流れが出来ていなかった中で自分たちが勝利できた事で、負の流れを断ち切れるきっかけになればいい。今日の試合を見て、ワセダの部員全員が自分たちが何をすればいいのか、もう一回感じてもらえたら意味のある試合になったのかなと思います。」(LO大ア哲徳選手)

「Bチームにとって、自分たちもやれるんだと自信がついたと思いますし、Aチームも感化されてもっとやらなければいけないという思いを持っただろうし、チームにとっていい影響を与えられたと思います。」(HO原朋輝選手)

勿論、Bチームのメンバー、特にラストイヤーとなる4年生は現在地に甘んじるつもりはありません。それぞれに課題を意識して、Aチーム入りを狙います。

「(対抗戦の)メンバーから外されてしまって…。Aチームが負けたという事はもちろん悔しかったですけど、外された身としてはチャンス、この試合で取り返そうという強い気持ちで挑みました。ディフェンスのところでは体を張ることは決めていましたし、戦うことはできたのかなと思いますがあとのところではそんなに貢献できなかった…。コンタクト、ブレイクダウンで戦うのが自分に与えられている役割、期待されているところだと思うので、そこで誰よりもファイトしてAチームに戻って戦えるように頑張りたいと思います。」(LO大ア哲徳選手)

「アタックの部分でもっと自分がオプションを使って積極的にもっと出せたらよかった。僕自身は決勝の舞台でプレーしたいというのが今年の目標、練習でやったことしか試合に出ないので、一つ一つの練習、一つ一つのプレーで真摯にひたむきにプレーし続けてアピールしていきたい。」(FL田中智幸選手)

「課題はスクラムです。途中から自分たちからアタックするというマインドを持って組んだらうまくハマって対応できましたが、前半の入りの部分で相手の強みに対して修正できずに食らって、受け身に回ってしまったのが課題です。」(HO原朋輝選手)

チーム全体の流れ、部内競争の活性化…11月7日は2021年度シーズンにとって様々な意味を持つ一日となりそうな予感がします。【鳥越裕貴】



ディフェンスで体を張るFW陣。ゲームキャプテンを務めたLO大ア哲徳選手は「みんな体を張ってくれて頼もしい。彼らと一緒にまたAチームにあがって切磋琢磨してやって行きたい。」

inserted by FC2 system