自覚

5月29日春の早慶戦、前半に2トライをあげてチームを勢い付けたのが2年生SH宮尾昌典選手。前半6分、敵陣ゴール前でラックサイドのスペースを見逃さずに突いて先制トライを記録します。

「ワセダのFWが(順目に)回ってきて、それに対して相手のFWの意識がいって、僕をあまり見ていなかったので(相手の)ディフェンスミスを突けたかなと思います。ただ結果オーライな部分があって、チームとしての動きは改善が必要なので突き詰めていきたいと思います。」

13分に逆転された後の前半25分、2本目のトライは抜け出したNO.8相良昌彦主将のサポートから。この日、日本で一番の暑さを記録した佐野市、何度もウォーターブレイクが挟まれた試合の苦しい時間帯、一人で相良昌彦主将の背中を追いかけます。

「昌彦さんが僕を認識してくれて、仕掛けてしっかり放るというところまでしてくれました。」

自身のプレーというよりは、春先からチームで練習していたボールキャリアがサポートを見る、孤立したら味方のサポートを待つ、繰り返してきた練習の成果がチームとして、試合で実践できたことを喜びます。
前週の大東文化大戦までコンビを組んできた伊藤大祐選手に代わって、この日は同級生の守屋大誠選手が初めてアカクロジャージに袖を通して2年生ハーフ団を形成、意識したポイントを振り返ります。

「(吉村)紘さんにしても、大祐さんにしても、大誠にしても仕掛けのタイプがそれぞれ違うので、コールによって投げる場所だったり、SOの欲しい場所に変えていますし、工夫しているところです。これから先の事を考えた時に誰とハーフ団を組むか分からないですし、SOの個性や特徴を生かせるようにと。今回は大誠で2年生ハーフ団を組めたのは嬉しいですし、僕らが4年生になった時に組む機会も増えてくると思うのでもっと大誠に合わせられるように、大誠を生かせるようなハーフになりたいと思っています。」

ルーキーイヤーの昨年は対抗戦・大学選手権と全試合に出場、2年生となる今年は練習中からチームを引っ張る意識を強く持ちます。

「僕が去年1年目で全試合出させてもらって、それなりに(試合)経験を詰めていると思うので、今年はコミュニケーションの場、チームトークなどでのFWに対する要求、BKの中での意思決定など、なるべく思っていることは言うようにしています。」

普段は明るくチームのムードメーカー的存在、無邪気な笑顔を見せる2年生も、練習や試合に入れば別の顔に。発言の中にはチームや周囲のメンバーに対するコメントが多く、アカクロの中心選手としての自覚を感じさせます。【鳥越裕貴】


前半25分、長い距離をサポートについて逆転トライをあげるSH宮尾昌典選手。慶應戦を振り返り、反省の言葉も。「なるべく早くポイントに寄って、早く出すということは意識していて、ポイントから持ち出さずに投げたいと思っていたのですが、相手のブレイクダウンが強かったので…。また僕の中で工夫していきたいです。」

inserted by FC2 system